
【音楽】
坂道グループ“最後の一期生”日向坂46高瀬愛奈が卒業「まさか私が最後になるとは」【セットリストあり】

アイドルグループ・日向坂46が4月30日、5月1日の2日間にわたり、千葉・幕張イベントホールで『13th Single ひなた坂46 LIVE』を行った。2日目のライブでは、日向坂46として、そして乃木坂46・櫻坂46を含めた3つの坂道グループとしても”最後の一期生”メンバーである高瀬愛奈が卒業セレモニーを開催した。
【ライブ写真32点】感動のフィナーレを迎えた『ひなた坂46 LIVE』の模様
ひなた坂46は、アイドルグループ・日向坂46のシングル表題曲を歌う選抜メンバー以外で構成されたグループ。今回は13枚目シングル「卒業写真だけが知ってる」のフォーメーションを元に、座長の富田鈴花をはじめとする9人のメンバーが参加した。
アンコールでは、高瀬の愛称である「まなふぃ」コールがこだまし、高瀬のサイリウムカラーであるピンクと白のサイリウムで埋め尽くされた。そして高瀬の加入直後からの映像をまとめたVTRが流された後、銀色のスパンコールを散りばめたドレスを着た高瀬がステージに上がる。そして用意してきたメッセージを読み上げた。
「約9年間の思いや感謝をこのスピーチだけで伝えるのは、とっても難しいですが、少しでもみなさんに伝わっていればいいなと思います。今日もたくさんの方が会場に来てくださったり、配信で観てくださっていて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。イベントに参加してくださるだけでなく、いろんな応援の仕方で、みなさんからの声が伝わっていました。
私はもともと坂道グループが大好きでオーディションを受けました。合格するとはまったく思ってもいなかったので、合格したときは、これからの人生どうなるんだろうと、当時17歳で高校生だった私は、両親の顔を見て、わくわくと不安でいっぱいになりました。ですが、自分から何かをやりたいと強く思ったのは、このアイドルになりたいという夢が初めてだったので、最後の日まで全力で楽しもうと自分では決めていました。
最初、欅坂46の妹グループとして集められたひらがなけやき(日向坂46の前身グループである「けやき坂46」)に加入して、そのグループが日向坂46に改名し、そしてひらがなのひなた坂46の制度ができ、この歴史をすべて経験してきた数少ないメンバーのうちの一人となりました。まさか私が最後の一期生になるとは想像もしていませんでしたし、予想外の出来事でしたが、一人になってしまったこの期間も、みなさんの支えのお陰で走り抜けることができました。
この9年間、楽しいこともつらいこともたくさんありました。スタッフのみなさんやメンバー、周りの環境が変わったり、出会いや別れもありましたが、今回のセレモニーもいろんなスタッフのみなさんが一緒に考えてくださったお陰で、無事に開催することができました。
約9年間の時が過ぎ、右も左もわからなかったただの高校生だった私を初期の頃から近くで支えてくださっていた方は、今ではとても少なくなってしまいました。ですが、こうしてたくさんの経験をして、いろんな方と会えることで、アイドルとしても人としても成長することができたと思います。歌やダンスはもちろん、ラジオやお芝居や撮影、そして、バラエティーをすることが、『ひなあい』(日向坂46の冠番組『日向坂で会いましょう』の略称)のおかげで本当に大好きになりました。関わってくださった皆様、本当に感謝しています。
そしてメンバー。今まで本当にありがとう。みんなのことが大好きすぎて、毎日一緒にいたからこそ、これからみんながいない生活が始まると思うと、なかなか想像がつかなくてさみしいけど、いつまでも味方だし、この関係性はずっと変わらないと思います。こんなに素敵なメンバーと出会えて、一緒に活動できてうれしかったです。これからも日向坂46のことを応援しています。新しい日向坂46がどうなっていくのか、とても楽しみです。
五期生のみんな。日向坂46に入ってきてくれてありがとう。少しだったけど、みんなとお話ができて嬉しかったよ。素敵な先輩たちがたくさんいるので、安心してのびのびと活動してね。
四期生のみんな。いつもたくさん話しかけてくれて、みんなの明るさにとても元気をもらっていました。初めて先輩という立場になるけど、四期生らしく頑張ればきっと大丈夫だと思います。
三期生のみんなは、いつまでもかわいい三期生っていうイメージだったけど、いつの間にかすっかり頼もしくなってくれました。どんなときもまっすぐに頑張っている三期生のみんなが大好きです。
二期生のみんなとは長い時間を一緒に過ごしてきて、苦楽をともにした仲間という意識が強かったです。たくさん支えてくれたり、時には笑わせてくれたり、みんなと一緒にグループを作り上げることができてうれしかったです。
そして、同期の一期生は、今日も見に来てくれてたり、一緒にステージに立ちたいよって言ってくれてたり、ほんとに何度ありがとうと伝えても伝えきれません(涙で言葉が詰まる)。こんなにもお互いのことをわかりあえて、何でも言い合える家族のような存在になれたことに感謝です。このメンバーでなかったら、ここまで続けられていなかったと思うし、全員が集まったときの、どんな状況にでも勝てるという「最強感」が大好きでした。もうすでに約束してるけど、またすぐ集まろうね。
そして、ファンのみなさん。どんなときでも味方でいてくださり、ありがとうございました。イベントがあったら会いに来てくださったり、感想を伝えてくださったり、おうちから応援してくださっていたり、私と一緒に喜んだり、悔しがったりしてくださって、みなさんと一緒にここまで歩んできたという感覚が大きいです。想像以上に、みなさんが持っているパワーっておっきいんです。みなさんがいてくださるからこそ、ここまで活動することができました。本当に出会えたことに感謝しています。
それだけではなく、家族や友達、本当にたくさんの支えのお陰で私は今日もステージに立てています。最後に、素敵なドレスを着ることができて、セレモニーを開催させていただけたこと、改めて感謝しています。約9年間、アイドルとして過ごした日々は一生の宝ものです。この景色を一生忘れません。今まで本当にありがとうございました。
2025年5月1日、日向坂46、高瀬愛奈
ここから、高瀬が最後に歌いたかったという楽曲を披露。まずは、「ビジネス共演NGコンビ」という設定で仲の良さを見せていた加藤史帆のソロ曲「嘆きのDelete」を歌う。
続く3曲は、シングル表題曲の選抜メンバーたちも登場。四期生たちと「雨が降ったって」、三期生と「青春ポップコーン」、二期生と「自販機と主体性」をパフォーマンスした。最後の一期生である高瀬の卒業セレモニーにふさわしいサプライズに、観客は一層大きなコールで応えた。
そしてこのブロックのラストは、高瀬にとって思い入れの強いけやき坂46時代のユニット曲「夏色のミュール」を河田陽菜、森本茉莉、宮地すみれと歌った。
MCでは、メンバーがそれぞれ高瀬との思い出を語る。河田は、昨年12月から高瀬と写真を撮ることにハマっており、ブログ等で一切公開しないプライベートな写真を貯めているという独特のエピソードを披露。森本は、高瀬のことを「ずっと見守ってくれるお母さんというか、お守りみたいな(笑)」存在だと語った。
そして高瀬がアイドルとして最後に歌ったのは、「JOYFUL LOVE」。メンバーたちが花道に立つ中、高瀬はゴンドラに乗ってアリーナを一周し、ファンに手を振った。そのまま、メンバーひとりひとりから高瀬に花が贈呈される。多くのメンバーが涙を流しつつも、笑顔で高瀬を見送ったところに、後輩からも愛される高瀬の人柄が伝わってきた。さらに、先日卒業した同期の佐々木久美、佐々木美玲からの手紙も読み上げられた。
高瀬がステージを降りてからは、他のひなた坂46メンバーがダブルアンコールに応えて「SUZUKA」をもう一度パフォーマンスし、ひなた坂46としてのライブを締めくくった。
特技のドローン操縦や、謎に包まれたプライベートといった唯一無二のキャラクターで、グループに彩りを添えてきた高瀬。そんな高瀬の卒業で、日向坂46の一期生は全員いなくなる。だが、先日加入した10人の五期生が、5月27日に東京・国立代々木競技場第一体育館で『おもてなし会』を開催。28日、29日には、同所でグループとしての公演 BRAND NEW LIVE 2025『OVER THE RAINBOW』行う。2代目キャプテンを務める高橋未来虹のもと、新体制となった日向坂46に期待したい。
■『13th Single ひなた坂46 LIVE』DAY2セットリスト
00. Overture
01. あの娘にグイグイ
02. 雪は降る 心の世界に
03. 孤独たちよ
04. 君