【音楽】
【ライブレポート】THE YELLOW MONKEY、バンドの“ど真ん中”を響かせた完全復活の夜

『THE YELLOW MONKEY TOUR 2024/25 ~Sparkleの惑星X~』Kアリーナ横浜公演の模様 写真:横山マサト


 THE YELLOW MONKEYが6月13日、全国ツアー『THE YELLOW MONKEY TOUR 2024/25 ~Sparkleの惑星X~』のファイナル公演を神奈川・Kアリーナ横浜で開催した。ボーカルの吉井和哉曰く「バンドにとって最も重要な年だった」という1996年に行われたホールツアー『TOUR’96 FOR SEASON “野性の証明”』をベースに、最新アルバム『Sparkle X』の楽曲と融合させた構成。1996年のバンドのテンション感を、現在の音で鳴らし直した一夜だった。



【ライブ写真多数】メンバーが魅せる圧巻のステージ!Kアリーナ横浜公演の模様



 開演直後、観客の手拍子が場内を包み込むなか、ライブは「アヴェ・マリア」で静かに幕を開けた。幕の向こう、祈りを捧げるように佇む吉井のシルエット。ハスキーで深みのある声がピアノの旋律に乗って広がり、会場の空気が一気に研ぎ澄まされていく。



 続く「SPARK」で照明が解き放たれると、4人の姿が鮮烈に浮かび上がる。中央に吉井、上手(かみて)に菊地英昭(ギター)、下手(しもて)に廣瀬洋一(ベース)、背後に菊地英二(ドラム)。全員が高身長でスタイルは抜群。髪の毛のツヤまでも完璧で、生で見ても、スクリーン越しでも“これぞロックスター”という無二の存在感を放っていた。



 菊地英昭は艶を備えた歪みトーンで楽曲をリードし、廣瀬のゴリゴリとしたベースと、菊地英二の“ロック”なドラミングがバンドの屋台骨を支える。吉井は、真っすぐな歌声はそのままに、ベテランらしい“溜め”も巧みに操りながら、ステージ中央で圧倒的な存在感を放つ。



 「Chelsea Girl」を終えたところで、最初のMCへ。吉井は「元気でしたか横浜!ファイナルにようこそ!」と叫び、「半年にわたる旅、最高の状態で帰ってきました」とファンにあいさつ。「今日は自分たちがやりたかったメニューでお届けします!“THE YELLOW MONKEYのど真ん中”を見せます!」と宣言すると、客席には大きな拍手が広がった。



 そこからの「罠」「Tactics」は、まさにその言葉を体現するような圧巻のセクション。「Tactics」の前奏はジャムセッションからのコール&レスポンスが展開され、菊地英昭のファンキーなギターリフに吉井がギターで応戦。廣瀬の指弾きによるグルーヴィーなベースも絡み、バンドの真骨頂ともいえる踊れる極上ロックサウンドが観客の身体を揺らした。



 ライブの空気が一変したのは「天国旅行」。ステージは落ち着いた照明に包まれ、吉井がひとりステージに立ち、エモーショナルにエレキギターをかき鳴らす。切なくも温かな歌詞が会場に響きわたり、照明や映像とあわせてドラマを描くように展開していく。「Four Seasons」に続き、緊張感を孕みながらじっくりと聴かせるこのセクションは、深い余韻を残した。



 その後は再びテンションを上げ、「ソナタの暗闇」「MOONLIGHT DRIVE」「ラプソディ」へと続く。「ホテルニュートリノ」の前には、吉井が「喉にブラックスターができた」2022年の出来事を振り返る場面もあった。



 「魂はこの身体に宿るって言うけど、俺は“この身体は魂のホテル”なんじゃないかと思ったんです。生まれたときにチェックインして、死ぬときにチェックアウトする。そのホテルが癒しの空間か廃墟になるか、それは宿る魂次第なんじゃないかって」



 肉体と精神、生と死──。そんな根源的な問いに触れた体験を経て誕生したのが「ホテルニュートリノ」だった。祈るような姿勢でこの曲を歌い終えた吉井の姿が、胸に迫った。



 アンコールで再登場した4人は、観客の歓声に笑顔で応えながら定位置へ。演奏前のMCでは、廣瀬が「完全復活のストロングマン!」と吉井を紹介し、会場は歓声と拍手に包まれた。そして、新曲でテレビアニメ『ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット』オープニングテーマの「CAT CITY」を楽しく披露した。



 続けて「SUCK OF LIFE」へ突入。吉井はマイクスタンドを振り回し、ステージを縦横無尽に駆け回る。なかでも、菊地英昭と妖艶に絡み合う(キスも!)場面は象徴的で、こうしたステージングも、復活の確信を強く印象づけた。



 ラスト前のMCで、吉井は「昨年はまだ声が出なくて正直不安だった。でも、みんなの祈りや願い、そして歓声が、細胞を活性化させてくれた。みなさんのエネルギーをもらうと、不可能なことも可能になる気がします」と語った。



 ラストに披露されたのは「JAM」。インドでの飛行機事故が報じられたことも相まって、歌詞のひとつひとつがより深く胸に響く。シンガロングが巻き起こるなか、吉井はそっとイヤモニを外し、客席の声に耳を傾けながら笑顔でフィナーレを迎えた。



 2024年10月から始まった本ツアーは、この夜、到達点を迎えた。しかし吉井は「THE YELLOW MONKEYの本編は、これから」と言う。過去と今、そして未来が交錯したエモーショナルなライブの中心には、完全復活を遂げたロックスター・吉井和哉がいた。



■セットリスト

M01. アヴェ・マリア

M02. SPARK

M03. Chelsea Girl

M04. 罠

M05. Tactics

M06. VERMILION HANDS

M07. This Is For You

M08. Beaver

M09. Make Over

M10. 天国旅行

M11. Four Seasons

M12. ソナタの暗闇

M13. MOONLIGHT DRIVE

M14. ラプソディ

M15. ホテルニュートリノ

<ENCORE>

M16. CAT CITY

M17. SUCK OF LIFE

M18. JAM

※今回の公演(FINAL BLOCK)のプレイリストも公開中。詳細はバンドのホームページにて。



■THE YELLOW MONKEY シングル「CAT CITY」

通常盤

M01:CAT CITY

M02:CAT CITY(Anime Size)

M03:CAT CITY(Instrumental)



初回生産限定盤

M01:CAT CITY

【LIVE TRACKS】(『TOUR 2024/25~Sparkleの惑星X~』より)

M02:SHINE ON -福岡サンパレスホテル&ホール- (2025.2.14)

M03:罠 -広島文化学園HBGホール- (2024.11.7)

M04:ホテルニュートリノ -神奈川県民ホール 大ホール- (2024.10.15)

M05:Exhaust -やまぎん県民ホール 大ホール- (2025.4.13)

M06:ドライフルーツ -熊本城ホール メインホール- (2025.3.7)

M07:Beaver -愛知県芸術劇場 大ホール- (2025.4.22)

M08:Kozu -けんしん郡山文化センター 大ホール- (2025.2.11)

M09:ソナタの暗闇 -札幌文化芸術劇場hitaru- (2024.12.1)

M10:ラプソディ -フェスティバルホール- (2025.3.17)FINALBLOCKプレイリスト

M11:Make Over -倉敷市民会館- (2025.2.23)

M12:復活の日 -大宮ソニックシティ 大ホール- (2025.1.24)

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