【エンタメ総合】
池田エライザ、『舟を編む』高評価に「とても幸せ」 ドラマ10枠で放送開始

ドラマ10『舟を編む~私、辞書つくります~』の場面カット(C)NHK


 昨年BSでの放送時に高い評価を得たドラマ『舟を編む~私、辞書つくります~』が、NHK総合のドラマ10枠で、17日午後10時よりスタートする。作家・三浦しをんの同名小説を原作とし、辞書編集という地道で奥深い世界を描いた本作は、ギャラクシー賞の入賞をはじめ、視聴者や批評家から熱い支持を集めた。初回放送に向けて主演の池田エライザがコメントを寄せた。



【場面カット】池田エライザ&野田洋次郎



 辞書作りにかける情熱を描いたベストセラー『舟を編む』。今作は、原作の主人公・馬締ではなく、新入り社員・岸辺みどりの視点で描く。大人気ファッション誌の編集部員・岸辺は、雑誌の廃刊が決まり、辞書編集部に突如異動となる。そこは、ぼさぼさ頭で超がつくほどの生真面目上司・馬締光也を筆頭に、くせ者ぞろい。みどりは、彼らに翻弄されながらも、一冊の辞書を作るために十数年間に及ぶ時間と手間をかける根気と熱意に触発され、次第に自らも言葉の魅力を発見、辞書編さんの仕事にのめり込んでいく。辞書「大渡海」を完成させるまでの、辞書編集部員たちの奮闘物語。



――池田エライザさんが感じる日本語の面白さや奥深さとは?



海外にも「ケ・セラ・セラ」のような、日本語で表現するには何が一番正しいのかがわからない言葉ってあると思うんですけど、一話で「悪い言葉なんてない」っていう野田洋次郎さんのセリフがあるんです。きっと言葉って、誰かに何かを伝えたくて、必要に迫られて生まれてきたものなんだろうと思うので、その言葉をどう使ってあげるかによって、とっても美しい言葉になるな、と。特に日本語だと、昔から言葉遊びが多いので、そこに込められた意味で、人の想像力をかき立てて、いろんな表現をすることができる。人の想像に委ねて、それを楽しむということができるのが、私はすごく好きです。俳句とかも、詳しいわけではないのですが、すごく楽しく読んでいますし、大好きです。



――実際に辞書作りに携わっている編集者や研究者の方へ、どんな思いを抱くようになりましたか?



この言葉を残さなきゃいけないって、言うのは簡単でも、本当に大変な作業なのです。ひとつの辞書にたくさんの先生が関わっていて、それをたった8cmが限界の辞書の中に、言葉をきれいに収めてあげなきゃいけない。(ドラマに出てくる辞書)「大渡海」は、結局つくるのに16年ぐらいかかっていると思うんですけど、すごく重みのある、未来へのバトンだなと思います。



――「ワールド・メディア・フェスティバル」金賞受賞について、日本語を扱うドラマが海外で評価されたことについて改めて一言お願いします。



お芝居の仕事をしていると、脚本家さんがどうしてこの言葉を選んだのだろうと考えることが多くて、きっとこの言葉を選んだことには理由があるんだろうな、とその思いをくみ取る作業をよくしています。その度に、日本語の奥深さとか、そこに込められた配慮や思いやりを感じています。改めて、こうして日本語の、この言葉がなぜ生まれたのか、どういう意味が込められているのか、ということを題材にした作品が海外で評価してもらえたということは、とても幸せです。「激おこぷんぷん丸」はどう翻訳されたのかが気になります(笑)



――総合テレビで初めてドラマを見る視聴者へのメッセージをお願いします。



ご覧いただく方々にとって、心の休息の時間になったらうれしいです。辞書の話となると、少し重たい、真面目なニュアンスを感じられる方もいらっしゃると思うんですけど、案外ライトに気兼ねなく見られて、見終わった後に自分を大切にしたくなるような優しいお話だと思います。この時間は自分のことをいたわってあげよう、温かいものを飲んで、ちょっと美味しいものを食べようと、リラックスして楽しんでいただけたらなと思います。

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