
【映画】
長澤まさみ、上海国際映画祭に登場 主演作『ドールハウス』の反響に「神様からプレゼント」と感激

俳優の長澤まさみが21日、中国で開催された「第27回上海国際映画祭」のクロージング・セレモニーに登場。主演映画『ドールハウス』で“共演”した謎の人形“アヤちゃん”と手をつないでレッドカーペットを歩いた。会場では、中国語で「皆さん、こんにちは、上海に来るのが楽しみでした!」とあいさつ。さらに上海語で「上海で映画を観ましょう!」と続け、観客をおおいに沸かせた。
【画像】第27回上海国際映画祭で撮影されたそのほかの写真
授賞式では、「第69回ベルリン国際映画祭」で最優秀女優賞を受賞した中国の俳優ヨンメイと共に「最優秀女優賞」のプレゼンターを務めた長澤。2人がステージに登場すると、場内からは大きな歓声が上がった。
ステージ上でヨンメイから「女優として、一番難しい役は何だと思いますか?」と尋ねられると、長澤は「まだ誰も演じたことのない、息の吹き込まれていない役を演じるということは、いつも難しいことだなと思っています。でもその難しさを乗り越えた先に幸せが待っている、そんな風に思っています」と答えた。ヨンメイも「とても共感します」と微笑みながら返していた。今回の最優秀女優賞は、中国の俳優ワン・チエンが受賞し、長澤からトロフィーが手渡された。
その夜、『ドールハウス』の上映会が、中国最古の大型映画館の一つとして上海の誰もが知る有名劇場「上海大光明電影院(上海グランドシアター)」で開催された。チケットは完売し、上映中には悲鳴や笑い声が何度も上がるなど、観客が映画を楽しんでいる様子がうかがえた。
上映後、長澤と矢口史靖監督が舞台あいさつに登場。観客との質疑応答の際には多くの挙手があり、会場の熱気は最高潮に。長澤は「怖い映画はそんなに見たことが無くて、見てみたいな、気になるな、とずっと思っていました。この作品に出演するのをきっかけに、すごく興味が湧きました」と語り、「毛穴から、体の中から、すべての声が出るような叫びを出すシーンは初めてでした。悪いものが全部出たような、スッキリした気持ちになりました(笑)」と振り返った。
一方、矢口監督は「人形が動くことで怖さが薄れてしまうと考えたので、あえて動く場面は見せず、CGも使いませんでした」と制作のこだわりを明かした。また、「続編を作りづらくなる描き方はしませんでした(笑)」と語ると、会場からは続編を期待する大きな拍手が沸き起こった。
締めのあいさつで長澤は「たくさんの方に来ていただきうれしく思います。皆さんの生の声が聞けたことはいい経験になりました。日本では映画が公開中です。たくさんの人に観ていただけたらなと思っています。今日は素敵な場を作って下さりありがとうございました」と笑顔で語った。
映画祭行事を終えた長澤は、取材に応じた長澤は「お客さんが本当に情熱的で、映画が好きなんだ、という気持ちを体いっぱいで伝えてくれて、良い場所に来れたなという気持ちでいっぱいです。撮影してる時は想像できていませんでしたが、こうやって映画がたくさんの人に親しまれて、愛されているということを実感できて、神様からプレゼントをもらったような、そんなうれしさがこみあげています」と喜びをあらわにした。
矢口監督も「実は上映会を一緒に観ていて、絶叫と同じくらい爆笑がありました。上海が一番熱狂的だったと思います」と笑顔で語り、観客の熱気に包まれた夜を振り返った。