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98歳・石井ふく子氏「体はピンピンしています」ドラマ・舞台に意気込み 8・30から新歌舞伎座で白寿記念公演

大阪・新歌舞伎座で8月30日から「石井ふく子 白寿記念公演『かたき同志』」が上演されるのに先立ち、きょう2日に大阪市内のホテルで記者会見が開かれた。石井氏が出演者と共に登壇し、今作の見どころや今後の作品づくりへの意欲を語った。
【写真】見えない…御年98歳で舞台への意気込みを語った石井ふく子氏
98歳となる石井氏は、杖を付きながらもしっかりとした足取りで登場。「廊下で膝をケガしまして、つえを付く形になっています」と理由を説明しつつ、「体は全然ピンピンしています」と笑顔を見せた。
「足だけはうまくいかないんですが、他は元気で、これからもいろんなドラマ、舞台をやっていきたいと思います」と意気込み。今作についても「素敵な方たちとご一緒して本当にうれしいです。このグループがどんなお芝居を見せてくださるか、自身もとっても楽しみにしています」とあいさつした。
9月1日に誕生日を迎えることについて聞かれると「自分で歳を取ったっていう気はしていないんです」と答えた。続けて、「私も一人っ子で、父も母も親戚もなくなって、友だちがみんな、兄弟みたいなことをやって暮らしている現状。家族っていうのはすごく大事だな、良いなって年中思いながら過ごしています」と言い、家族の物語を描いた今作の魅力をアピールした。
橋田壽賀子さん作の同作は、子どもを思うがゆえに気が合わない母親2人を中心に繰り広げられる笑いと涙の下町人情ものがたり。橋田さんと演出・石井ふく子のゴールデンコンビによる『かたき同志』は、1978年の初演以来、何度も再演を重ねてきた。新歌舞伎座では2013年に藤山直美と三田佳子の顔合わせで大好評を博し、今回はキャストを新たに12年ぶりの上演となる。8月30日から9月21日まで。
一人息子の清太郎を思うひさご亭の女将・かめを藤山、一人娘のお袖の将来を心配する越後屋の主人・お鶴を高島礼子が務める。このほか、越後屋の番頭・お伸を熊谷真美、旗本三男坊の松下源之介を金子昇、清太郎を木戸邑弥、お袖を込山榛香が演じる。