
【その他】
「猫のてんかん発作は初めて見た」持病のある保護猫を迎え入れた飼い主さんの想い「この子なりの幸せを感じて生きてほしい」

TikTokで14万件ものリアクションを集めている1本の動画。そこに映っているのは、“てんかん”を発症し、痙攣を起こしている猫。「猫のてんかん発作は初めてみた」「一生懸命生きててえらい」と、その健気な姿に胸を締めつけられるような思いを抱いた人も多い様子。猫の名前は「采(さい)くん」。保護猫として迎えられ、先住犬とともに暮らしている。飼い主さんは采くんの“てんかん”という病気とどう向き合っているのか話を聞いた。
【画像】飼い主さんに気持ちよさそうに撫でられている采くん
■保護シェルターで出会った、1匹の「守ってあげたい存在」
――シェルターで1番長い間里親が居なかった子(采くん)を引き取ったとのことですが、なぜ引き取ろうと決めたのでしょうか
「もともと私がお世話をするのが好きな性格で、先住犬の兄弟のようになってくれる子を探しに保護シェルターに行きました。そこのスタッフさんと話していていきなり子犬2匹は正直大変と言われ、猫ではあるけれど体格の大きな子猫がいると聞きました。 詳しく聞くと病気があり里親がなかなか見つからないとのことで、病気の症状や対処法を聞き、この子なら自分の手の届く範囲で守ってあげられると感じました 」
――はじめて会った時の印象はどうでしたか?
「すごくマイペースで他の猫ちゃん達とは絡まず、1匹で浮いていました。またてんかんを自分で分かっているのか、高いところに登らないそうでそういうところも守ってあげたいと思ました」
――てんかんを持つ猫を迎えることに、不安はありましたか?
「シェルターのスタッフさんにお話を聞いていたので、不安は特にはなかったです。引き取ることが決まったタイミングで近くの動物病院との連携も行なっていたので、何かあれば助けを求める準備はできていました」
――初めて発作を見たときの状況と、その時のあなたの心境や行動を教えてください。
「不思議と冷静で何度も頭の中でシミュレーションしていたように録画を撮り、静かに見守りました。本人も発作中の記憶は無いらしく、心配しすぎも違うかな?と思いました」
――発作を予防するために、日常生活で特に気をつけていることや、工夫していることはありますか?
「できる限りストレスを抱えないように音楽や適度な遊びを混ぜつつ、マイペースな子なので自由にしています。寝る時は柔らかいドームを購入し使ってもらっています」
■「病気を受け入れる強さを持って、幸せを感じていてほしい」
――飼い始めてからの一番嬉しかったエピソードを教えてください。
「飼い始めて1週間位で受け入れてくれたのか、甘えてくることは無いですが名前を呼ぶと付いてきます(餌もらえると思っているのかも)」
――采くんとの暮らしの中で、飼い主さん自身が変わったと感じること、気づきや学びがあれば教えてください。
「どんな病気であれ体質であれ、それが起きた時に何をするべきか常にイメージして付き合うことの重要性を感じました。 この子(采)はこの子なりの幸せを感じて生きてほしいです」
――采くんのほかに犬の燈佳ちゃんも飼われていて、2匹が戯れている動画はとても癒されます…! 猫と犬を両方飼うことにした理由がもしあれば、教えてください。
「もともと動物を飼いたいという夢があり、ついにマイホームを購入出来たので遠慮せず堂々と飼うこと決めました、最初は犬を飼いましたが仕事もあり、1人きりになる時間が可哀想と思い、相棒となるような子をイメージして猫を引き取りました」
――今後、采くんにはどのように過ごしてほしいですか? また、同じように病気を持つ猫の里親を考えている人に、伝えたいことがあれば教えてください。
「采は拍手喝采の采、また采配の采。選ばれて病気を持っている、それを受け入れる強さがある子に育ってほしいと名付けました。 そんな大義名分は人間のエゴですが采は自由にマイペースに生きて欲しいです。 てんかんは命に直接関わることは稀です、対応を知ってケアをしていれば一般的な猫ちゃんと何ら変わりません。 外に遊びに行ったりお家で遊んだり、自由に生きていけるのです」