
【エンタメ総合】
<戦後80年>ウエンツ瑛士、日本人女性と結婚した米軍人役に挑む思い 自身の人生と重ね葛藤も明かす

タレント・俳優のウエンツ瑛士が4日、都内で行われた舞台『WAR BRIDE -アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン-』公開ゲネプロ前囲み取材に参加した。戦後80年の今年、日本人女性と結婚したアメリカ軍人役を演じる思いを語った。
【写真】華やかな水色のワンピースで登場した奈緒ら出演者たち
舞台『WAR BRIDE』は、第二次世界大戦後にアメリカ軍人と夫婦になった実在の日本人女性・桂子の半生を描いた作品。“War Bride(戦争花嫁)”とは、第二次世界大戦後、連合国軍占領下の日本に駐留していた兵士と結婚して兵士の国へ渡った日本人女性のことを指す。そんな日本人女性・桂子役を奈緒が演じ、桂子の夫となる米兵・フランク役を、本作で奈緒と初共演となるウエンツ瑛士が演じる。同舞台はあす5日より27日まで東京・よみうり大手町ホールにて、さらに兵庫・福岡でも公演を行う。
戦後80年という節目にこの作品に挑む思いを聞かれたウエンツは「戦後80年というタイミングで、なかなか生の声をきくことができなくなっている中、舞台という五感全てで感じられるエンタメで、この作品を届けられることにたくさんの意義と責任を感じております。当然戦争の話ではありますが、その中で愛というものを通して、新たな視点でこの物語を知っていただき、今自分たちが生きている世界を考えてもらえるきっかけになればいいなと思います」と呼びかけた。
父がアメリカ人、母が日本人であるウエンツ。同舞台では、桂子とフランクの子どもたちのシーンもあるが「自分の見た目やアイデンティティにすごく迷うシーンがあって、それをどのように演じればいいんだろうというときに、僕自身、時代は違えど感じてきた同じ思いもある」と葛藤してきた過去を告白。
しかし、「両親の縁がつながって僕がいるのは事実です」といい、「僕の母方の祖父母は、父が来た時に何を感じていたんだろうかと、今は聞くことはできませんが、振り返る瞬間もたくさんありました。僕が幼い時に何を感じていたんだろうかと、時代をさかのぼることもできました。そんな家族が僕に縁をつないでくれたということを大事に感じながら、これからも生きていこうと改めて思いました」と同舞台で感じた思いを明かした。
囲み取材には、高野洸、山口馬木也、演出家の日澤雄介氏も参加した。