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ヤンマガ漫画家「他臓器への転移が確認され」体調不良で治療専念 『満州アヘンスクワッド』不定期連載の掲載ペースに変更
漫画『満州アヘンスクワッド』(原作:門馬司、作画:鹿子)が、作画担当の鹿子氏の体調不良を受け、27日発売の連載誌『ヤングマガジン』48号より不定期連載の形で今後は掲載されることが発表された。
【画像】脈絡膜悪性黒色腫…『満州アヘンスクワッド』不定期連載の経緯全文
ヤングマガジンの公式Xでは「『満州アヘンスクワッド』をご愛読いただきありがとうございます。この度『満州アヘンスクワッド』は鹿子氏の体調に鑑み、編集部と鹿子氏、門馬氏との協議の結果、今号のヤングマガジン48号(10月27日発売)より不定期連載という形に掲載ペースを変更させていただくことになりました」と説明。
「楽しみにしていただいている読者のみなさまをお待たせしてしまい申し訳ありません。読者の皆様に最善の形で作品をお届けするために、編集部としても鹿子氏の快復のための最大限のサポートをしてまいります。今後とも『満州アヘンスクワッド』をよろしくお願いいたします」と伝えた。
鹿子氏は「2年前にも眼の治療で一度休載を頂いたのですが、その病気が進行してしまったため今回このようなご報告になってしまいました。2023年夏に下された診断名は“脈絡膜悪性黒色腫”。昨年末、他臓器への転移が確認され、これまでなんとか治療と連載を両立してきましたが今回治療に専念するため不定期連載にさせて頂くという判断に至りました」と経緯を明かし、「読者の皆様並びに関係者各位には再度ご不便ご心配をおかけしますが、私自身この状況に強く、抗って参る所存です。『満州アヘンスクワッド』を今後とも、よろしくお願いいたします」と呼びかけた。
門馬氏は「鹿子先生から初めてご病気の話をお伺いした時の衝撃は今でも思い出します。原稿を描きながら病と聞い続けている鹿子先生の不安、通院や治療の肉体的、精神的な消耗は本当に想像できない過酷なものだと思います。しかし、それでも毎回素晴らしい原稿を作って下さる鹿子先生に、私はただただ感謝と、尊敬の念を抱いております。必ずご快復なさって、また読者の皆様に『満州アヘンスクワッド』をお届けできると強く、信じております」とコメントを寄せた。
脈絡膜悪性黒色腫は、ぶどう膜(脈絡膜、毛様体、虹彩)悪性黒色腫に含まれ、成人の眼球内に生じる悪性腫瘍です。国内の発症は年間50名程度と推定されている希少ながん。初期ではあまり症状がないが、進行すると視界が欠ける・ぼやける・歪むなどを自覚するようになる。腫瘍の大きさにより治療方法が異なり、進行して腫瘍が大きい場合は眼球摘出となるが、そうでなければ小線源治療や粒子線治療など放射線治療による眼球温存治療も選択が可能、(国立がん研究センター 希少がんセンターの公式サイトより引用)。
同作は、「満州で一番軽いものは、人の命だ」。昭和12年を舞台に関東軍の兵士として満州にやってきた日方勇が、戦地で右目の視力を失ってしまう。「使えない兵隊」として軍の食糧を作る農業義勇軍に回され、上官に虐げられる日々を送るも、ある日農場の片隅でアヘンの原料であるケシが栽培されていることに気づく。病気の母を救うためアヘンの密造に手を染める勇だったが、その決断が自身の、そして満州の運命を狂わせていく…というストーリー。
『コミックDAYS』(講談社)にて2020年4月から連載がスタートし、2021年9月より『週刊ヤングマガジン』に移籍して連載を再開させている。












