【アニメ】
怒とうの“渋谷事変“を超えて 榎木淳弥&内田雄馬、『呪術廻戦』新章“死滅回游”への手応え

「渋谷事変」での葛藤と「死滅回游」への期待を語った(左から)内田雄馬、榎木淳弥 撮影:上野留加 (C)ORICON NewS inc.


 『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』が7日、全国の劇場で公開された。これに先立ち、虎杖悠仁役の榎木淳弥と伏黒 恵役の内田雄馬に、「渋谷事変」での葛藤や、続く「死滅回游」への期待を語ってもらった。



【写真12点】かっこいい!虎杖役・榎木淳弥、伏黒役・内田雄馬のソロショット&2ショット



 『呪術廻戦』は、ある強力な「呪物」の封印が解かれたことで、主人公の高校生・虎杖悠仁が、呪いをめぐる戦いの世界へと足を踏み入れる物語。2018年3月~24年9月にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載されていた漫画が原作で、コミックスは累計発行部数1億部(デジタル版含む)を突破。TVアニメ第1期が20年10月~21年3月に放送され、21年12月には劇場アニメ『劇場版 呪術廻戦 0』が公開されると、全世界興収265億円の大ヒットを記録。23年7月~12月にはTVアニメ第2期が放送された。そして、TVアニメシリーズ続編となる第3期『呪術廻戦』「死滅回游 前編」の2026年1月からの放送を前に、今作が公開される。



■「渋谷事変」での演技 感情が追いつかないほどの怒とうの展開



――「渋谷事変」では仲間が傷つけられたり、家族との因縁だったり…苦しい展開が描かれましたが、演じる上で意識したことや、声を当てながら感情が追いつかなかった場面はありますか?



榎木:やっぱり怒とうの展開なので、ひとつひとつ追いつかないというか、なかなか想像しても想像で補えない部分みたいなのがあったりして、かなり難しいお話だったなというのは全体を通して思います。自分が演じるときは、なんでもとにかく原作を読み込んでイメージを膨らますしかないと思っていたんですが、すさまじい展開ばかりだったので、自分的には感情が追いつかないっていうのはありましたね、どのシーンも。



――両面宿儺がやってしまったことを虎杖が自覚するシーンは、こちらも辛くなりました。



榎木:そうですね。それも難しいですよね。渋谷がもうほぼ壊滅状態になる、大量に人を殺してしまったみたいな部分なので、それを高校生の男の子がどう受け止められるんだろうかと。なかなかイメージが難しいなと思ったんですが、最終的にはもう一生懸命やるしかないなと思って演じました。



内田:伏黒恵は、もう考えてる暇がない感じだったっていうのがずっとあって。“今起きてること”に対しての最適解を選んでいくという。矢継ぎ早にやってくるものに、適切な対応をしていく。何が起きてるかわからない中で、本当に考える隙もないぐらいの中で戦っていたと…そういう感じだったんじゃないかなと思います。



■“父”との邂逅と“考える隙のない戦い”



――父である伏黒甚爾との邂逅(かいこう)もありましたが、でも伏黒本人はその父であるという事実をわかっていませんでしたよね。そういった場面はどのように演じられるんでしょうか。



内田:今おっしゃった通りで、恵は何がなんだかわかっていない。なので、呪術師として今どうすべきかを考えてやっていたと思います。それがたまたまあのとき甚爾だったっていうだけで。非常に強いというか、戦闘力も高い人なので、甚爾との戦いはある意味、“考えてたら死ぬ”っていうぐらいの速度だと思います。それでもだいぶ頭を働かせてたなって思いますけど、一瞬の隙が死につながるっていう感じだったので。もういろんなことが本当に頭の中にバンって巡って、なんだったんだっていうことがぐるぐる巡ったと思います。



――ではお互いに、大変だったんじゃないかなと思われるシーンを教えてください。



内田:そんなこと言ったらもう、虎杖はずっと大変でしたよ(笑)。



榎木:特に“叫び”的にはね。



内田:フィジカルもそうだし、メンタル的にもね。



榎木:伏黒的にはやっぱり、そんなに叫んだりはしないんですが、説明セリフがすごく多いので技術的に大変でしょうし、あとは感情的なセリフがあまりないので、乗りづらいだろうなっていうのは思いましたね。冷静にやらなきゃいけないので。フラストレーションが溜まりやすい部分があるのかなって。爆発させた方が楽しかったりするときもあるので。



内田:虎杖はもう、「どこって言うべき?」って感じですけど、「渋谷事変」ぐらいから、より思考するようになってきてるなというところが増えてきたんです。



榎木:モノローグで考えたりして、思考の時間があるよね。



内田:見ていると、思考と感情のラインを作っていく難しさが今回は際立っていた気がしました。冷静な部分とそうじゃいられない部分の差がすごくパキって出るところがとにかく「渋谷事変」は多かった。頭でコントロールしすぎても、虎杖ってうまくいかないのかなって僕は見ていて思う。でもその塩梅(あんばい)をすごく丁寧にやっているっていう印象があったので、バランス感覚がすごいなと思いました。



■「死滅回游」への期待 劇場で進化する『呪術廻戦』



――最後に、今回の劇場公開への率直な今の気持ちと、劇場という大きなスクリーンで本作のご自身の演技が届くことへの思いを教えてください。



榎木:「渋谷事変」の出来がいいのはすでにオンエアされていてわかると思うんですが、今回の劇場版を先に観させていただいて、「死滅回游」がまためちゃめちゃいいんです。「渋谷事変」を経てさらに進化していることが感じられて、早く観てほしいなって。待ってくれている皆さんの期待にきっと応えられる映像になっている自信があります。僕がというより、監督たちアニメスタッフの皆さんが頑張ってくれたおかげです。それと自分の声が重なったときに、劇場でどういうふうに見えるのかなっていう期待もあります。僕も劇場で観たいなと思います。



よく監督(御所園翔太監督)とも「この映画見ました」とかそういう話をするんですが、たぶん監督はいろんな映画からも勉強されていると思います。その影響もあるのか、作画もめちゃめちゃいいんですが、派手なアングルだけじゃなくて、ワンカット、ワンカットの工夫やカット割りへのこだわりを僕はすごく感じました。



内田:新しいシリーズが始まるときはすごくワクワクするんですけど、それが劇場という特別な空間で見られるというのは、本当にすばらしいことだなと思います。「渋谷事変」という、もう観てくださってる方もいらっしゃるエピソードと、これから新しく放送するエピソードっていう両方を一緒に楽しめるっていうのも、『呪術廻戦』の“これまで”と“これから”を感じられるワクワクが詰まっているものになるんじゃないかなと感じております。劇場の環境っていうのは、その物語に没頭するのにはとてもいい場所だと思うので、ぜひ今回のこのタイミングで作品に触れていただいて、『呪術廻戦』のおもしろさがよりたくさんの人に届いたらいいなと思います。



――プレッシャーと期待なら、どちらの比重の方が大きいですか?



内田:プレッシャーは僕自身には全然なくて、むしろ「死滅回游」で『呪術廻戦』の新しいフィルムをまた観られたっていうことの喜びが強いです。早く皆さんにも観ていただきたいですね。公開されているPVを観るだけでもすごくワクワクできるものになっていますので、ぜひ気持ちを高めてお待ちいただければと思います。



榎木:僕もプレッシャーはなくて、単純に期待の方が大きいです。やっぱりスタッフさんが「死滅回游」をすごく高いクオリティで作ってくださってるので、きっと世の中からは反響がある。その期待しかないですね。

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