【音楽】
KAT-TUN、6人の歴史背負い最後の出航 解散後ライブはド派手演出で終幕【詳細レポート】

『Break the KAT-TUN』より上田竜也、亀梨和也、中丸雄一


 今年3月31日をもって解散した3人組グループ・KAT-TUN(亀梨和也、上田竜也、中丸雄一)が8日、千葉・海浜幕張のZOZOマリンスタジアムで『Break the KAT-TUN』を開催した。解散から約7ヶ月を経ての一夜限りの“出航”。3万人が会場に駆けつけ、生配信も実施されるなか、全シングルを含む51曲をグループ初の屋外会場で熱唱し、ファンである“hyphen”との旅立ちの時を迎えた。



【写真】やんちゃな色気が全開!メンバーソロカット



 日も暮れ始めた野外会場。海賊船をモチーフにしたメインセットには3枚のはためく海賊旗が映し出される。ペンライトが灯り始め、hyphenによる「KAT-TUN」コールが巻き起こる中、その時がやってくる。オープニング映像は嵐の中を突き進む海賊船。KAT-TUNのライブヒストリーをさかのぼれば、自然と会場の高揚感が高まっていく。



 いよいよ冒頭「ハルカナ約束」のアカペラが響き、上田が「野郎ども、最後の出航だ!」と高らかに合図すれば、ステージのてっぺんに掲げられた「KAT-TUN」の文字がまさに“GOLD”に輝き、まばゆいレーザー、噴き上がる火花…てんこ盛りの演出のなかから3人がステージ上部から降臨。「騒がないと命はねえからな!」と上田が定番の煽りでぶち上げながら、ムービングステージでペンライトの海を渡っていく。



 客席の熱量と呼応するように「声は出る準備はできてるのか!」(上田)、「きょうは特別な日です。KAT-TUN史上最高の日をつくります、よろしく」(中丸)、「今夜、俺らと最高の歴史を作るぞ!」(亀梨)と次々と叫び、続く「Le ciel~君の幸せ祈る言葉~」「DRIVE ME DRIVE ON」などジュニア時代からの人気曲をメドレーで熱唱。



 デビュー曲「Real Face」でメインステージへ戻ると、亀梨のピンク、上田の紫、中丸の青に加え、赤西仁の赤、田口淳之介のオレンジ、田中聖の黄色と、元メンバーを含む6色のメンバーカラーのスポットライトが照らし出された。元メンバーのパートではそのままの音源が使われ、それぞれの3人カラーのスモークが噴き上がるなど、確かに6人からスタートした歴史を感じさせる演出で大いに沸かせる。曲間ではデビュー前の未公開映像として若き日の6人の姿も流れ“青春”の雰囲気に客席もどこかしんみりとした空気となった。



 そんな静寂を突き破るように「RESCUE」「ONE DROP」「喜びの歌」など、メンバーが出演したドラマ主題歌としても起用されたヒット曲を連発。「UNLOCK」では色気があふれるダンスで魅せたかと思えば、「YOU」では3人のやわらかで澄んだ声が響き渡る。「White X'mas」は白と青の光をまとったシャボン玉が舞い、高くせり上がったリフターから客席を愛しげに眺める3人の姿も相まって、幻想的な空間を作り上げた。



 MCでは、屋外とあって亀梨は「体冷えないようにしてね」と観客に声をかけ、上田も「みんなホッカイロとか持ってるの?」と気遣う場面も。やんちゃに見えてどこかほんわかしているのは3人ならではの空気感。中丸が「(コンサートの)概要を説明しますと、僕ら解散しています」と堂々と話すと、笑いとともに「え~」と反応が起こるも、「最後に僕らも懇願しました。みなさんと集まる機会を増やすので、やらせてくれ、と。それがきょう実現しました」と経緯をしっかり説明した。



 さらに、きょう11月8日は亀梨と中丸が27年前に事務所に入所した日ということで握手すると、上田は「おれは心の距離を感じるよ」とちょっと寂しい感じに。この日は天候にも恵まれたものの、雨男の汚名返上を振られた中丸が「危ない、誰が雨男だ、バカタレって言いそうになった」と“コンプラ”を気にすると、亀梨は「気にしすぎてつまんない男になんなよ」とピシャリ。上田は「知ってるぞ、お前遅刻しくなってんだな」とイジりまくった。



 「解散したあとのグループのMCって何話すの?」と中丸が我に返りながらも、3人は「元気だった?」と近況報告。久々の集結に若干、戸惑いつつも、3人のマイペースも発揮され、終始笑いの絶えない時間に。亀梨が「会社に属してない人間がそこの会社のライブに出るのは初じゃない?だからすごい記録をつくるのも若い頃やってきたんじゃない。これも記録。歴史よ」と語ると、会場からあたたかい拍手が起きた。



 後半は中丸によるグッズ紹介コーナー「カトゥネット高丸」の映像からスタート。「CRYSTAL MOMENT」「BIRTH」など、すっかり気温の下がった野外会場をアツくするアップテンポナンバーが続く。3人がそっと重ねた手を掲げ、モニターに束ねられた3本の矢のモチーフが映し出される。これは充電期間を終えた2018年のコンサート『UNION』のロゴでもあり、3人の絆を感じさせる一場面となった。



 「LIPS」では手持ちのスモークを客席に撒き散らしながら花道を突き進み、「PERFECT」では中丸の「みんなの笑顔がPERFECT!」でさわやかな風を運ぶ。いくつもの火柱があがるハードなダンスナンバー「DON'T U EVER STOP」、美しいレーザーの交差が夜空を彩る「Roar」、どこをとっても芸術的で、そのなかを全力で走り、手を振り、衣装を翻し…一瞬一瞬を楽しむ3人の姿が印象的だった。



 ラストは歌詞がファンへの想いとしても捉えられるバラード曲「PRECIOUS ONE」。3人は客席のペンライトの光を背に、ワンフレーズずつ噛みしめるように歌い上げ、本編は終了。続くエンドロールでは「Thanks to」として赤西、田口、田中と、KAT-TUNの歴史の一部でもある3人にも感謝を表した。



 暗転するやいなや、すぐさま“KAT-TUNコール”が発生。アンコールに突入すると、フロートに3人が乗り込んで会場を周遊。中丸は「元KAT-TUN」とロゴ入りのキャップをかぶり、モニターやフロートには6人のイラストが描かれるなどさりげない遊び心も…。「ノーマター・マター」はサビをhyphenが歌唱し、息ぴったりのアカペラから始まる「Will Be All Right」、「Peacefuldays」では「K!A!TTUN!」コールで跳ねるようにペンライトが揺れ、「ハルカナ約束」の振り付けで会場が一体感に包まれた。



 改めてあいさつでは、それぞれが心境を語る場面も(下記に全文を掲載)。上田はすがすがしいような笑みとともに終盤にかけ瞳をうるませ、中丸はあいさつの途中で泣いてしまい座り込んだ。亀梨も「終わりだ…」と噛みしめるようにつぶやき、時折言葉を詰まらせた。しんみりとした雰囲気だけでは終わらない。3人で手をつなぎ「We are KAT-TUN!」と同時に花火が打ち上がると、「楽しかったぞ!」と達成感に満ちた笑顔に。



 最後に用意されたのは3人によってアップデートされた「Real Face#2」。途中、まさかのシャンパンを開けて乾杯したり、ぶちまけたりとやりたい放題。炎も花火も連発し、ド派手な宴はいよいよフィナーレへ。「24年間ありがとう」「KAT-TUN最高!」と別れを告げてステージを後にすると、旅立ちの鐘が鳴り響き、メインステージの柱のセットがBreakして崩れ去った。数々の記録を打ち立て、最初から最後まで我道を行く彼らが貫いた“カッコよさ”あふれる24年の航路は、ここに完結した。



■メンバーコメント



▼上田竜也



みなさん、ありがとうございました。始まる前までは、この日が来なきゃいいなという気持ちと、早くKAT-TUNとしてまたステージに立ちたいという気持ち、両方が入り混じっていましたけれど、いざライブをやってこの景色を見たら、本当にすごい幸せでした!今回のライブは少し異例ではありますが、改めてこのステージに立たせてくれた事務所、スタッフ、そしてファンの皆様、本当にありがとうございます。



今までKAT-TUNの歴史を振り返るようなライブで、当時のことを再現したりもしました。それと同時に、3人で受け継いで歌ってきたんだという気持ち両方を込めて、歌わせていただきました。



2年か3年ほど前に『After Life」』という舞台をやりまして、「もし自分が死んだときにどの思い出を持っていきますか?」という(テーマの)だったんです。その時の取材で「死んだら何を持っていきますか?」とよく聞かれたんです。「KAT-TUNのライブです」と答えていました。どこのシーンかは分からないけれど、KAT-TUNのライブのシーンを持っていきたいです、と答えたんです。おそらく、それがこの後のシーンになるんじゃないかと確信しています。



皆さんもご存知の通り、定例のやつがありますから…それが最高の景色になるんじゃないかなと思っています。KAT-TUNとして、そしてKAT-TUNの上田竜也として、これが最後のコメントになってしまいますが、本当に10代から、すてきな人生を歩ませていただき、ありがとう!



そして、配信を見てく

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