
【映画】
山田裕貴×佐藤二朗ら『爆弾』緊迫の取調室シーンの裏では笑顔 メイキング写真公開
公開中の映画『爆弾』より、山田裕貴をはじめとするキャスト陣のメイキング写真が初公開された。極限の緊張と心理戦が渦巻く本編とは一転、撮影現場では名優たちの笑顔があふれていたようだ。
【画像】映画『爆弾』そのほかのメイキング写真
写真には、爆弾の存在を示唆する謎の男・スズキタゴサク(佐藤二朗)を追及する刑事・類家(山田)らが取調室で対峙するシーンの裏側が収められている。劇中では息詰まる攻防が繰り広げられる緊迫の場だが、撮影の合間にはキャスト同士、自然体で交流する姿が見られた。伊藤沙莉、寛一郎、渡部篤郎、佐藤のクランクアップを記念して撮影された一枚には、山田と永井聡監督も加わり、リラックスした素顔が伝わる一枚となっている。
類家役の山田は、取調室でスズキ役の佐藤と真っ向から向き合う濃密なやりとりを経験し、その迫力に圧倒されたという。「二朗さんの膨大なセリフ量、波を作って観客を引き込む芝居、アドリブの妙……本当にすごい方。役の捉え方や脚本の読み方も含め、『僕もこうならなければ一流とは言えないな』と思わされました。熱量もテンポも落とさず、新たな発見があればセッションしようとしてくれて、楽しすぎてまさに類家の気持ちでした」と、佐藤との共演に俳優として多大な刺激を受けたことを明かしている。
激しい展開の中で絶妙な緩急を生み出すのは、伊藤沙莉演じる倖田と坂東龍汰演じる矢吹の“バディ”コンビ。爆弾探しの奔走の合間には軽快な掛け合いがあり、現場でも二人でアドリブを提案するなど息もぴったり。笑顔の絶えない自然体のやり取りは、スクリーンにもバディとしてのリアリティを持って映し出される。
伊藤は「坂東龍汰という役者さんは本当に素敵な方で魅力的だったので、掛け合いができて嬉しかった、もっとやりたかったですね。本当に引き出してくれるし、実際一緒に悩んでくれるし、バディとして現場に居てくれていたので、本当に感謝しています」と坂東への想いを語る。
「ユーモラスな会話をテンポよくしてたりするんですけど、ちゃんとお互いのことをリスペクトというか、とても大切にしている。全て愛情込めてやっているのが、ちゃんと関係性として伝わると思っているので、応援したくなるような二人になってるんじゃないかな」と手応えも明かした。
一方の坂東も、「矢吹を演じるには、バディは沙莉氏じゃなきゃ無理だった。彼女のセリフのリアリティに反応して生まれた関係性が作品に出ていると思う」と語るように、息の合ったバディコンビにも注目だ。
スズキ役の佐藤と、類家に先立ち彼を取り調べる刑事・清宮を演じた渡部篤郎との、深い絆も見逃せない。これまで佐藤が脇で渡部を支える機会が多かったのに対し、本作では渡部が佐藤を支える側に回れることで、渡部は出演を即決したという。佐藤も感慨深く、公開初日の舞台あいさつでは「この人が本気で支えに来たら、こんなにも美しく、切なく、かっちょよくなるんだと痛感しました。渡部篤郎の哀愁も、この作品の大きな見どころ」と熱く語るほど。
渡部も「物語の力があまりに強くて、自分のこれまでの延長線上では勝てないと感じました。全員野球をやっているような現場だった。全員が同じ方向を向いて、一つの作品を作り上げることができたと思います」と、ハードな撮影を乗り切った手応えを明かしている。観客からも清宮VSタゴサクの演技合戦に絶賛の声が多数上がっており、盟友同士の魂を削る演技のぶつかり合いは必見だ。
劇中では硬い表情のまま緊迫した場面に臨む等々力役の染谷は、舞台あいさつで「素敵な方々と毎日お芝居ができて最高に楽しかった」取調室のシーンがほとんどだった伊勢役の寛一郎も「先輩方の芝居を間近で見られて本当に幸せでした」と語り、山田も「現場で二朗さんに本気でぶつかっていけたり、渡部さんがすごく励ましてくれたり、寛一郎君が声をかけてくれたり…現場でいろんな人に支えられた」と振り返る。佐藤も「家に帰って、妻に『夢のように楽しい時間だった』と話していた」と語るなど、実力派俳優同士の熱量と共演の喜びが渦巻く現場だったことが伝わってくる。












