【エンタメ総合】
『渡辺篤史の建もの探訪』八王子の個性派住宅 9層の床が螺旋状に連続する立体的な間取り

立体的な田の字プラン(2階)=「東京都八王子市・小松邸」(C)テレビ朝日


 俳優・渡辺篤史が案内役を務めるテレビ朝日系の人気番組『渡辺篤史の建もの探訪』(毎週土曜 前4:25)20日放送は、東京都八王子市に建つ小松邸を紹介する。日本家屋の伝統的な“田の字プラン”を立体的に発展させた、9層構造の住宅となる。



【写真】立体的な田の字プラン(1階)「東京都八王子市・小松邸」



 舞台は、眺望の良い丘の上に位置する高台の敷地。北側は道路を挟んで住宅が並ぶため窓を設けず、視界が大きく開けた南側は、ほぼ全面を開口とした大胆な構成となっている。自然光と景色を最大限に取り込み、内部にいながら外とのつながりを強く感じさせる。



 建物内部は、“田の字”形に並ぶ各空間を階段を中心に螺旋状につないだスキップフロア構成。屋上まで含めて9つの床レベルが連続し、大きなワンルームのような空間の中に、家族それぞれの居場所が自然と生まれる設計だ。



 第1層は玄関で、アウトドア用品を収納できるスペースを確保。第2層は子供室で、南面が全面開口となり庭にも直接出られる。現時点ではオープンな空間だが、子供の成長に合わせて将来的に仕切る想定としている。



 第3層には洗面、洗濯室、クローゼット、浴室を一体化。高台ならではの眺望を楽しみながら入浴できる点が特徴だ。第4層はダイニングで、家全体が開放的な中、あえて籠もり感を演出。造作の食卓には天板の端にコンセントも備える。



 第5層はL字型のキッチンで、収納力も高い。リビング越しに景色を望める配置となっている。第6層のリビングでは、南面のフィックス窓に沿ってベンチを造作。隣地との高低差を生かし、木々を見下ろす視点を確保した。



 第7層はバルコニーで南西側の景色を楽しめ、第8層には書斎と寝室を配置。書斎はテレワーク用のコンパクトな空間で、寝室は現在この家で唯一の個室となっている。最上部の第9層は屋上バルコニーで、360度の視界が広がる。



 伝統的な平面構成を立体化し、眺望と暮らしやすさを両立させた住宅。渡辺が、空間の工夫や住まい手の思いを丁寧にひもといていく。



竣工:2023年12月

敷地面積:189.5平方メートル(57.3坪)

建築面積:54.8平方メートル(16.6坪)

延床面積:96.6平方メートル(29.2坪)

構造:木造在来工法

設計:小松拓郎

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