
【その他】
「裂手症」で生まれた我が子、“欠損した手”ではなく息子自身を見ることができた夫の言葉「この子が私の子なんだと実感できた」
生まれつき指が欠損し、手のひらに深い切れ込みが入ったように見える先天性疾患「裂手症」。生まれてきた息子さんは中指のない「裂手症」だったと、誕生した当時の状況や思いを赤裸々に語った、らおらおベビーさんの動画は87万回再生され、同じ思いを持つママから多くのコメントが寄せられた。息子さんの手を見て、頭が真っ白になっていたママを救ったのは旦那さんの言葉だったという。生まれた当時の状況、息子さんへの思いについて、投稿者・らおらおベビーさんに話を聞いた。
【動画カット】息子さんが誕生した直後、目を潤ませながらも微笑むパパ
■生まれた息子の手を見て頭が真っ白に「幸せなはずの瞬間なのに、不安でいっぱいでした」
――息子さんの「裂手症」について公表する動画は87万回再生され、同じ思いを持つママから、多くのコメントが寄せられました。このような反響を受けていかがでしょうか?
「正直、ここまで多くの反響をいただくとは思っていませんでした。同じ『裂手症』のお子さんを育てている親御さんからのコメントや、『身近に裂手症の友人がいます』といった声を読んで、自分は一人じゃなかったんだと感じることができました。特に、『大きくなってからも元気に、パワフルに成長しています』という言葉には、涙が出るほど勇気をもらいました」
――息子さんが「裂手症」とわかったのは、いつ頃のことだったのでしょうか?
「息子が生まれて横に連れてきてもらった瞬間に分かりました」
――出産し、初めて息子さんの手を見たとき、どのようなお気持ちになりましたか?
「初めて息子の手を見たとき、正直なところ、驚きと動揺で頭が真っ白になりました。『これからどうすればいいのか』『私のせいなんじゃないか』そんな思いが一気に押し寄せてきて、幸せなはずの瞬間なのに、不安でいっぱいでした」
――TikTokでは、最初は驚きと不安でいっぱいだったけど、「可愛い」「産んでくれてありがとう」と泣きながら言ってくれた旦那さんの言葉で心から「この子が愛おしい」と思いましたとコメントされていました。旦那さんにこの言葉を言われた前と後で、お母さまご自身の心境の変化があったのでしょうか?
「出産直後、不安で何も考えられずにいた私に、旦那が『可愛い』『産んでくれてありがとう』と泣きながら言ってくれました。その言葉を聞いた瞬間、私は初めて息子の“手”ではなく、息子そのものを見ることができました。顔を見て、身体を見て、『この子が私の子なんだ』と実感したとき、心の奥から愛おしさが溢れてきました。可愛くて、可愛くて、たまらなく大切な存在になりました」
■「あなたの手は、少し個性的なだけ。それも含めて大好きだよ」母が息子に将来伝えたい想い
――息子さんが「裂手症」であることを公表するのはとても勇気のいることだったと想像します。公表しようと思ったきっかけは何でしたか?
「最初は、ただ自分の気持ちを吐き出したかっただけでした。こんなにも多くの人に届くとは思っていなかったですし、正直怖さもありました。ですが、『同じ気持ちで悩んでいる誰かが、ほんの少しでも楽になってくれたら』そう思って投稿しました」
――これまで周囲からの言葉で救われたことはありますか?
「『医療は進んでいるから、絶対に大丈夫だよ』と言ってくれた親の言葉、『私と夫の子だもん! 必ず幸せになれるよ』と言ってくれた親戚の言葉に、何度も心を救われました」
――もし、将来息子さんが「どうして自分は手が違うの?」と聞いてきたら、どんな風に答えたいですか?
「もし将来、『どうして自分は手が違うの?』と聞かれたら、『あなたの手は、少し個性的なだけ。ママとパパは、その手も含めて、あなたの全部が大好きだよ』と、まっすぐに伝えたいです。この子が自分を否定せずに生きていけるよう、愛情を言葉にして伝え続けたいと思っています」
――息子さんが生まれてから、どのような毎日を過ごしていますか?
「12月22日で5ヵ月になりました! 毎日、息子にデレデレです。『こんなにも可愛い存在がこの世にあるんだ』と思うほど、愛おしさでいっぱいの毎日を過ごしています」
――今後、息子さんにどのように成長していってほしいですか?
「ただただ、健やかに、元気に、そして幸せに生きてほしいです」











