
【映画】
「日本には柄本明がいる」オスカー俳優から最大級の賛辞 『レンタル・ファミリー』共演シーン解禁
映画『ザ・ホエール』(2022年)で第95回アカデミー賞主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザーが日本を舞台にしたオリジナル作品で主演を務め、注目を集めている映画『レンタル・ファミリー』(2月27日公開)。共演には、『SHOGUN 将軍』の平岳大、『PACHINKO パチンコ』の山本真理、新鋭のゴーマン シャノン 眞陽、そして日本映画界を代表する名優・柄本明が名を連ねる。このたび、フレイザーと柄本が、お好み焼きを囲みながら心を通わせる場面の本編映像が解禁された。
【動画】お好み焼きを囲み、父としての思いを語り合う印象的なシーン
本作で柄本が演じるのは、かつて一世を風靡(ふうび)しながらも世間から忘れられつつある元スター俳優・長谷川喜久雄。喜久雄の娘は、父に寄り添う存在としてフィリップ(フレイザー)を雇い、彼は記者を装って喜久雄に近づくことになる。
当初は嘘から始まった関係だったが、二人は食事や会話を重ねる中で、互いの孤独に寄り添うような深い絆を育んでいく。不器用ながらも互いを思いやり、年齢や文化の壁を越えて呼応し合う二人の掛け合いは本作の見どころの一つだ。
フレイザーは柄本との共演について、「25年ほど前にイアン・マッケラン(『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなど)と共演した時のことを思い出した。イギリスにはイアン・マッケランがいて、日本には柄本明がいる」と語り、その存在感と演技力を絶賛。柄本の中に、実績に裏打ちされた風格だけでなく、茶目っ気のあるユーモアや一つひとつの仕事に感謝し役を全うする「働く俳優」としての謙虚さを見出したという。
柄本も「撮影時は具体的な相談をしたことはなかったんですが、ブレンダンの顔を見ると自然にお芝居が出てくるんです」と語り、名優同士の信頼関係を明かしている。
解禁された本編映像では、フィリップと喜久雄がお好み焼きを囲みながら心を通わせる場面が描かれる。鉄板の上ではじけるソースの香ばしい音と立ち上る湯気。そんな日本の日常風景の中で、喜久雄は手際よくお好み焼きを仕上げると、「天国の味わいだ」とユーモアあふれる英語でフィリップに語りかける。
食事を楽しみながら、いつしか互いの「娘」の話題へ。フィリップが「娘と仲良くありたい」と、不器用ながらも切実な父親としての本音を漏らす場面で、彼が胸に抱いているのは、仕事を通じて“偽の父親”を演じている少女・美亜(シャノン)への想いだ。私立校の入学審査のために雇われ、当初はビジネスとして始まった関係が、やがて本物の感情へと変わっていく姿が、観る者の心を揺さぶる。
そんな彼に対し、喜久雄は「小さい頃は、なるべく近くにいてあげなさい」と、静かに、人生の重みを感じさせる言葉でアドバイスを送る。立場は違えど、不器用な愛を抱える二人が「父親」として深く共鳴し合うこの瞬間は、本作を象徴する珠玉のシーンといえる。
現在77歳の柄本にとって、これほど多くの英語せりふを話すのはキャリア初の挑戦だった。柄本はオフタイムの大半をせりふ指導スタッフとのリハーサルに費やし、一言一句のニュアンスを完璧に自らのものにしようと心血を注いだという。その徹底した役作りが、喜久雄というキャラクターに圧倒的な実在感と愛きょうを与えている。
柄本は撮影を振り返り、「僕は英語をしゃべれないし、ブレンダンさんは日本語をしゃべれない。そういう意味ではブレンダンさんと共闘できたと思います」と振り返っている。
本作の監督は、『37セカンズ』でベルリン国際映画祭など世界の映画祭で注目を集めたHIKARI。ドラマ『Beef/ビーフ』や『TOKYO VICE』など国際的に活躍する日本人監督が、サーチライト・ピクチャーズとタッグを組み、日本を舞台にしたオリジナル作品を送り出す。











