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櫻坂46、劇的な新国立ライブ 改名から5年で“再生”の証左 14万人を圧倒し次のステージへ【詳細レポート&セットリスト】
櫻坂46が、11・12日の2日間にわたり、MUFGスタジアム(国立競技場)にてデビュー5周年を記念する『5th YEAR ANNIVERSARY LIVE』を開催し、2日間で計14万人を動員した。2020年10月の改名から約5年半。女性グループとして初、そしてグループ史上最大キャパシティとなる新国立競技場で、これまでの集大成を見せつけた。今回は2日目の様子をレポートする。
【ライブ写真49点】新国立で圧倒的なライブを披露した櫻坂46
■圧倒的なスケールで幕を開けた5thアニラ
7万超のBuddies(櫻坂46ファンの総称)の熱気と異様な緊張感が会場を包む中、映し出されたのは藤吉夏鈴がトンネルの中にある線路を歩く姿。足元には、欅坂46から櫻坂46へと新たな道へと進み始めた日付「2020.10.14」と文字が。それを見た藤吉が前を向き、走り始めたのと同時に「Overture」が鳴り響く。
そして、櫻坂46が初めて東京ドーム公演を行った「2022.11.08」を超えて、映像の終わりとともに国立競技場のステージへと階段を上がっていく藤吉の背中、そしてそれを見つめる7万人のBuddiesがスクリーンに映し出される。メンバーも後に続いてステージに現れ、披露した記念すべき1曲目は「The growing up train」。歩みを止めずに成長し続け、この場所までたどり着いた彼女たちを表すかのような歌詞が胸を打つ。広大なスタジアムのスケールに負けない存在感とフォーメーションで観客を圧倒した。
そのまま「承認欲求」、「自業自得」と序盤から最高潮の熱量を叩きつけ、会場のボルテージを一気に引き上げる。MCでは、キャプテンの松田里奈から「Buddiesへの5年分の感謝や、これまでで私たちが培ってきたもの、そして櫻坂46の未来を、全力でパフォーマンスに込めてお届けしたいと思っています!」と宣言した。
その後、アリーナ中央のセンターステージに大きなフラッグを抱えた四期生が登場。力強いフラッグパフォーマンスで会場を沸かせると、ライブは増本綺良の煽りとともに「コンビナート」で再開。「ドローン旋回中」を含め、センターステージや会場をぐるりと一周する花道にメンバーが散らばる。タオルを振り回しながら満面の笑みを見せ、巨大な会場の隅々にまでハッピーな空気を届けていった。
■静と動のコントラストが生む「櫻坂46の真骨頂」
激動のアイドル人生を歩み、ここまでたどりついた二期生たちを表したかのような「青空が見えるまで」では、センターの大園玲が「私たちにとって、Buddiesと三期生と四期生は、ずっと大切に守りたい宝物です。でも、私たちは永遠とか一生とか、簡単に言ってはいけない立場かなと思うので、大切なものばかりが増えていくのが…苦しいです」と涙を見せる場面も。周りを見渡せばペンライトは青色に染まり、上を見上げると雲一つない空が広がっていた。
「桜月」では、センターの守屋麗奈を中心に、ステージでしなやかで美しい舞いを披露。会場はペンライトのピンクの光で包み込まれた。続く三期生楽曲の「マモリビト」は、センターの小島凪紗のピアノ演奏で始まった。そのまま三期生たちが披露するかと思いきや、登場したのは昨年仲間に加わった四期生9人。センターを務めた勝又春を筆頭に、グループの未来を担う彼女たちの力強い決意が歌声に乗り、スタジアムの空気を真っ直ぐに震わせる。四期生は浅井恋乃未がセンターの楽曲「光源」も続けてパフォーマンスした。
そして満を持して登場した三期生が見せた「静寂の暴力」。これまでの公演でも数々の伝説を残してきた同楽曲だが、この広大な国立競技場においてすら、7万人の観客がペンライトを消し、一切の歓声を抑えるという完全な「静寂」が生まれた。メンバーだけを照らす灯りだけが輝く夜空の下、間奏では音響設備を通さないオルゴールの音だけがスタジアムに響く。ファンと共につくりあげた圧巻の演出に、会場からは感嘆の声が漏れた。
ここでガラリと雰囲気を一変させたのは、“CHOREOGRAPHER(振付師)”を武元唯衣が務めたダンストラック。山崎天&藤吉をメインに据えながらも、メンバーそれぞれにフォーカスが当たり、魅力を最大限に引き出したフォーメーションダンスに見入る。山崎&藤吉がセンターを務める「Addiction」からは、スタジアムの上空にドローンが出現。パフォーマンスと連動した幻想的なドローンライトの演出で一切飽きさせない。
ここから「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」、「何歳の頃に戻りたいのか?」「マンホールの蓋の上」でスタジアムを大きく揺らすと、「五月雨よ」では、昨日のDAY1で副キャプテンを務めることが発表された山崎が1番をソロ歌唱。力強く伸びやかな歌声を届けた。
続いて5周年を祝うかのようなバースデーソングの旋律で村井優が踊り出す。すると途中から不協和音へと変わっていく演出で、そのまま「Unhappy birthday構文」へ。そして久しぶりに披露された「摩擦係数」では、センターステージで山崎&森田ひかるのWセンターによるペアダンスで魅せた。
クライマックスに入るも、限界を知らないメンバーたちのパフォーマンスはむしろキレを増していく。谷口愛李がセンターの「I will be」から「BAN」へとつなぐと、間奏からはBacksメンバーがメインステージに立ち、最後は全員参加のスペシャルバージョンに。そして「Start over!」では終盤にセンターステージへ一人駆けていく藤吉。火花が舞う中、約2分にわたる圧巻のソロダンスでファンの目をくぎ付けにした。櫻坂46の代名詞とも言える激しいダンスナンバーで、スタジアムは興奮のるつぼと化した。
本編の最後を飾ったのは、櫻坂46としての出発点である1stシングル「Nobody's fault」。櫻坂46としてのはじまりから、今に至るまで最前線でグループを見つめ続けてきた森田。スクリーンには、そんな森田の目を通して、この5年間の歩みが映し出されていく。もがき苦しみながらも、自分たちの足で力強く歩みを進めてきたグループの集大成とも言える誇り高きパフォーマンスを見せつけ、ラストは森田が手で作った三角形から、“再生”を意味する左目で会場を見つめた。そして浮かび上がる“6年目”を意味する『VI』の文字とともにステージを後にした。
■共に歩むBuddiesと誓う「未来」
鳴り止まないアンコールに応えて再登場したメンバーは、メドレーで「Alter ego」、「夏の近道」「それが愛なのね」をエネルギー全開で披露。スタジアムを駆け巡りながら、ファン一人ひとりと目を合わせるようにして感謝を伝えていく。
最後の曲を前に、森田は「Nobody's fault」をどうしても国立競技場で全員で披露したかったといい「それがかなって幸せでした」としみじみ。そして、欅坂46から櫻坂46へと改名した時のことを振り返り「どんなグループになるのか分からないときに、(振り付けで『破壊』を意味する右目と『再生』を意味する左目のどちらにするか)2択を迫られたことがありました。これまで、一度壊して作り直したよかったんじゃないかと思うこともあったんですけど、きょうの景色をこの左目で見れたときに、初めて“再生”を選んでよかったと思いました」と大粒の涙を流して思いを伝えた。
三期生の中嶋優月は、キャプテン&副キャプテンについて「まつり(松田)さんと天さんは私にとって太陽のような存在。おふたりの笑顔が大好きなんです。昨日天さんが『櫻坂46のためなら何でもやります』と言いましたけど、私たち30人はおふたりのためなら何でもやりますっていう気持ちです!」と、心強い言葉を寄せた。
そして、この記念すべき日を締めくくったのは「櫻坂の詩」。会場全体が一つになり、国立競技場をサクラピンクのペンライトで染め上げる。松田は「ここまで活動してきて、約5年半。恵まれた環境だったかもしれないけれど、上手く進んでこれたわけじゃなくて、歩みを進めることが怖かった時も、上手く進めているかなって自信が持てない時もありました。でもそんな時に、Buddiesの皆さんが、たくさんの愛と温かい言葉を届けてくれて、迷わず進み続けられました」と感謝。「櫻坂46と出会ってくれた“あなた”に、本当に出会えてよかったです。私たちを応援していることを誇りに思ってもらえるように、絶対に皆さんのことは幸せにします。6年目の櫻坂46も、よろしくお願いします!」と宣言。メンバー全員もそれに続いて「よろしくお願いします!」と伝え、ステージを降りていった。
1日目のアンコールでは、グループの副キャプテンを山崎天(崎=たつさき)が務めることを発表したが、2日目の終演後には、両A面となる15thシングルの発売や全国アリーナツアー、さらに坂道グループ初となる2027年のアジアツアー開催が一挙にサプライズ発表された。この劇的な新国立競技場公演を通過点に変え、次なるステージを示して幕を










