かむ力弱い人や介護向けの餅食品【経済トレンド】
高齢や病気などでかむ力や飲み込む力が弱まっても、お餅を食べたい―。そんな気持ちに応える餅風の食品が注目されている。やわらかくかみ切りやすかったり、スプーンですくえたりするタイプやムース状の商品もある。(共同通信=増井杏菜記者)
キッセイ薬品工業の「紅白やわらか福もち」は、入れ歯などでもかみ切りやすく、食べやすい。ねばりやべたつきを減らし、歯にくっつきにくくした。スティック状のため、好きなサイズにカットして焼いたり煮たりして調理できる。季節の行事に使えるように紅白を用意。それぞれ4本ずつ入った1袋で希望小売価格は1496円。
アサヒグループ食品の「バランス献立 スプーンで食べるおもち」は、伸びや粘着性を抑えた。日本介護食品協議会の自主規格「ユニバーサルデザインフード(UDF)」に合わせ、かたさや粘度に基づいた4段階の区分けのうち「かまなくてよい」に該当。スプーンですくえて、飲み込む力が弱い高齢者でも食べやすいかたさとなっている。1人前50グラム入りで希望小売価格は172円。
ヤヨイサンフーズのやわらか食SOFLI(ソフリ)シリーズの「SFお餅風ムース30」は、餅の風味を再現し、餅粉を素材に入れたムース状の食品。UDF区分は「舌でつぶせる」。蒸す、煮るの加熱調理に対応し、お雑煮やお汁粉など温かいメニューにも活用できるという。6個入りで通信販売価格は437円。(いずれも価格は変動する場合があります)
(共同)