卵卸値4割上昇、最高迫る



JA全農たまごは12日、鶏卵価格の目安となる卸売価格(東京地区、Mサイズ)が1キロ当たり315円だったと発表した。年初から4割上昇し、過去最高に迫っている。高病原性鳥インフルエンザの感染拡大に伴う鶏の殺処分が原因で、名古屋、大阪、福岡の各地でも値上がりした。流通関係者は「鶏の成長には時間がかかり、夏ごろまで高値傾向が続く」と指摘する。
今季の鳥インフルは昨年10月17日に過去最も早く感染が確認された。1月に急増し、殺処分対象数は単月で最多の648万羽になった。感染は今月12日までに、養鶏が盛んな千葉や愛知など14道県に広がった。
「卵の価格高騰は非常に厳しい」と、洋菓子販売のモンテール(埼玉県八潮市)の担当者は話す。鶏卵は人気商品のシュークリームやロールケーキの製造に欠かせない。農林水産省によると、鶏は生後半年ほどから卵を産むため、殺処分があった養鶏場の供給力はすぐには戻らず、影響が長期化する恐れもある。
鶏卵卸売価格の最高値は2023年4〜5月に記録した350円。
(共同)

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