中ロ、新興国に影響力を拡大

 G20外相会合の会場周辺を歩く関係者ら=20日、南アフリカ・ヨハネスブルク(共同)
 G20外相会合の会場周辺を歩く関係者ら=20日、南アフリカ・ヨハネスブルク(共同)


【ヨハネスブルク共同】南アフリカの最大都市ヨハネスブルクで20日、20カ国・地域(G20)外相会合が開幕した。ルビオ米国務長官は欠席し、米外交トップの不在という異例の多国間会合となる。米国第一主義を掲げるトランプ政権が国際秩序を揺るがす中、中国とロシアは新興・途上国「グローバルサウス」への影響力を拡大し、対抗軸を確立する機会をうかがっている。
2日間の日程で、日本からは岩屋毅外相が出席。アフリカ初の議長国南アのラマポーザ大統領は「紛争や気候変動が、ただでさえ脆弱な世界をさらに脅かしている」と演説し、各国が協調することの重要性を訴えた。だが利害を調整するのは至難の業で、有効なメッセージを打ち出せるかどうかは不透明だ。
孤立主義的な傾向を強める米国を尻目に、巨大経済圏構想「一帯一路」を推進する中国からは王毅外相が会合に出席し、南アなどとの連帯を確認。習近平指導部は「責任ある大国の役割を果たす」と繰り返し主張しており、グローバルサウスとの多国間連携に意欲を示す。
(共同)

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