がんの悩み、同僚と共有
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医療技術の進歩で働きながらがんの治療をする人が増える中、がん経験者による社内コミュニティーが広がっている。仕事との両立は心身ともに大きな負担で、周囲になかなか相談できない面もある。そういった悩みを互いに共有し、同僚とも気持ちよく働ける職場を目指す取り組みだ。
がん経験者による社内コミュニティーではサッポロビールやアフラック生命保険、カルビー、電通の活動が有名だ。
サッポロでは2019年3月、がん経験者の社員によるコミュニティー「Can Stars」(キャンスターズ)が発足した。その後、経験者を家族に持つ社員にまで拡大。それぞれの経験を基に働きやすい風土づくりに取り組んできた。現在のメンバーは16人だ。
22年には社内の両立支援ガイドブックの改定に関わり、がん経験者を抱える上司や同僚向けに「いつも通り接すること」や「まずは本人の話を聞くこと」などと盛り込んだ。仕事と両立したいと考えるがん経験者にとって、過度な業務制限はかえって職場に居づらくなる要因になるとも指摘している。
(共同)