教皇、緊急事態を脱したと報道
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【ローマ共同】ローマ教皇庁(バチカン)は22日、肺炎で入院中の教皇フランシスコ(88)の病状は前日より悪化しており「依然として危機的だ」と発表した。22日朝に呼吸器の疾患の影響で、酸素投与を実施。体内の血小板の減少が確認され、輸血も必要になったという。
一方、ANSA通信は23日、バチカン筋の話として、教皇が緊急事態を脱したと伝えた。呼吸を助けるため酸素投与は続けている。
バチカンは、22日の教皇の状態について「意識はしっかりしていて、肘かけ椅子で過ごした」とも説明。今後の回復の見通しについては明言を避けた。23日朝の発表では「教皇は穏やかな夜を過ごした」と明らかにした。
担当の医師らは21日の記者会見で「命に別条はない」とした上で「危機から脱したわけではない」との見通しを示していた。入院当初に比べ「良くなっている」としたが、敗血症などの合併症に警戒を続ける必要があると指摘した。
教皇は14日にローマの病院に入院。これまでの検査で、呼吸器の感染症や肺炎に罹患していることが判明した。
(共同)