米、新たな鉱物供与案提示
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【キーウ、ワシントン共同】ウクライナメディアは22日、希少な鉱物資源を供与するよう同国に迫るトランプ米政権が、21日にウクライナの天然資源採掘に関する新たな協定案を提示したと報じた。ウクライナ側にとって「当初より厳しい内容だ」としている。鉱物に加えてガスや石油も対象で、ウクライナ側が求める安全保障の確約は含まれていないという。
報道によると、トランプ政権はウクライナ資源で得られる収益を使った5千億ドル(約75兆円)規模の基金設立を提案。新たな協定案は基金の全所有権を米国が持つとしている。ウクライナ側は、基金の資金を同国への投資のみに用いるよう提案している。
トランプ大統領はワシントン近郊で22日に開かれた会合での演説で、ウクライナが希少鉱物に関する合意に応じていないことへの不満を示した。「合意にかなり近い」とも述べた。米国がウクライナ支援に使ってきた多大な資金を取り戻すため「レアアース(希土類)であれ、石油であれ、得られるものは何でも求める」と話した。
(共同)