独選挙、第2党は反移民の極右か
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【ベルリン共同】ドイツ連邦議会(下院)選挙が23日行われた。メルケル前首相が所属した最大野党の保守、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が支持率首位で、4年ぶりの政権奪還の公算が大きい。争点は難民や移民問題で、「極右」と称される反移民の右派「ドイツのための選択肢」(AfD)が第2党に躍進する勢い。トランプ米政権との溝が表面化する欧州で大国ドイツの行方に注目が集まる。
単独過半数に達する党はないとみられ、今後の連立交渉が焦点となる。AfDと連立を組む政党はなく、同党の政権入りの可能性は極めて低い。最新の世論調査の支持率はCDU・CSUが29%、AfDが21%で続く。
連立与党のショルツ首相の中道左派、社会民主党(SPD)と環境保護派、緑の党はロシアのウクライナ侵攻後のエネルギー価格高騰や景気低迷の中、政権が財政政策などで内紛を繰り返したことで支持率が低迷した。連立を離脱した中道の自由民主党(FDP)は議席獲得が微妙な情勢だ。
次期首相の最有力候補はCDUのメルツ党首だ。
(共同)