首相、米輸送機の自衛隊導入意欲

石破茂首相が訪米し、7日(日本時間8日)に行ったトランプ大統領との首脳会談で、米国製大型輸送機の購入に意欲を伝えていたことが分かった。米軍などが導入しているC17輸送機が念頭にあり、自衛隊の物資・人員運搬能力を向上させる狙いだ。複数の政府関係者が26日、明らかにした。首相はトランプ氏から防衛費の負担増を求められることを想定して会談に備えており、提案は同氏の動きを見越して先手を打った形だ。
関係者によると、首相は米ワシントンでの会談時に米国からの購入を検討したいと表明、トランプ氏側は歓迎する意向を示したという。日本政府内では有力な選択肢としてC17が浮上している。
ただ海外から調達する大型の防衛装備品は高額となる傾向がある。インドが2011年、C17を10機購入すると決めた際の契約総額は41億ドル(当時のレートで約3290億円)に上った。巨額の場合は複数年度に分割し支払うのが一般的だ。防衛予算を長期間圧迫するため、防衛費全体の膨張につながる恐れがある。
C17は国産のC2輸送機と比べて積載量が大きい。
(共同)