米とウクライナの溝拡大

【ワシントン共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は2日、ロシアとの戦争終結に向けた和平合意について「まだとても遠い」と滞在していたロンドンで述べた。トランプ米大統領は3日「最悪の発言だ。米国は長くは我慢しない」と激怒した。2月28日の首脳会談で決裂した2人の溝は拡大し、和平の行方は不透明さを増している。
ゼレンスキー氏は険悪化した対米関係を欧州の協力を得て修復する考えだが、トランプ氏は反発を強めている。ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は3日、首脳会談で合意に至らなかった米ウクライナの鉱物資源を巡る交渉は「宙に浮いている」とFOXニュースに述べた。
AP通信によると、ゼレンスキー氏はロンドンでウクライナメディアに対し、和平実現に時間がかかるとの見方を示した上で米国からの支援継続に期待感を示した。トランプ氏は交流サイト(SNS)で「ロシアに強さを示す上で良い発言ではない」と批判。「この男は米国の後ろ盾がある限り、平和を望まない」と不快感をあらわにした。
(共同)