衆院予算委員会は４日、２０２５年度予算案を可決した。内閣が提出した予算案と自民、公明両党による修正案に、自公のほか日本維新の会が賛成した。同日午後の衆院本会議で可決し、衆院を通過。当初予算案が国会で修正されるのは、１９９６年以来２９年ぶりだ。さらに減額修正は、５５年の鳩山一郎内閣以来７０年ぶりとなる。
予算修正案には、自公維の３党が合意した高校授業料無償化の先行措置として、２５年度から国公私立の全世帯に年１１万８８００円を支給する費用などが盛り込まれた。所得税が生じる「年収１０３万円の壁」引き上げに関する協議結果も反映され、一般会計の歳出（支出）総額は当初案から３４３７億円減らし、１１５兆１９７８億円となった。
立憲民主党提出の総額３兆８千億円規模の修正案は否決された。
採決に先立ち締めくくり質疑で石破茂首相は「年収１０３万円の壁」引き上げに関し「労働者の希望に応じた働き方が大事だ。働き控えをなくすように今回努力した」と述べた。国民民主党が主張する１７８万円への引き上げを目指す考えも示した。
（共同）