トッテン氷河沖で集中観測

【南大洋=南極観測隊同行記者】南極観測船「しらせ」に乗船する第66次南極地域観測隊(原田尚美隊長)は6日、氷の融解が加速しているとされる東南極最大級のトッテン氷河沖で集中観測を開始した。26日まで約20カ所で実施する計画。融解のメカニズムや淡水の氷が解けることによる生態系への影響を調べる。
トッテン氷河とその周辺の氷が全て解けると、世界の海水面が4メートルほど上昇すると見込まれている。沖合の比較的暖かい海水が海にせり出した氷床「棚氷」を解かしているとされ、観測点を網羅的に設けて海水が流れ込むルートや海の栄養分の変化などを捉える。
(共同)