予算再修正に予備費活用

与党が検討している2025年度当初予算の再修正案が17日判明した。歳出面で、高額療養費制度の自己負担上限額引き上げの全面凍結に伴う社会保障関係費が105億円増えるため、予備費を活用して同額分を減らす。予算の年度内成立を目指すが、石破茂首相による自民党議員への商品券配布問題で、参院の審議日程は窮屈になっている。
自民党は18日にも再修正に関する党内手続きに入る。衆院によると、参院で予算案が修正されて成立すれば、現行憲法下で初めて。一般会計の歳出(支出)総額は115兆1978億円で、再修正前と変わらない。
25年度予算案は、自民、公明両党の少数与党と、日本維新の会が合意した高校授業料無償化などを盛り込んで修正され、4日に衆院を通過した。石破首相は直後の7日に高額療養費制度の自己負担上限額引き上げの全面凍結を表明。参院で予算案が再修正される異例の展開となっている。
(共同)