飼育ライチョウ、越冬成功

環境省信越自然環境事務所は26日、人工飼育後に長野県の中央アルプスに放鳥した絶滅危惧種ニホンライチョウ1羽が、越冬に成功したと発表した。人の手でひなから育てた個体が自然で冬を越すのは初めてという。今後野生での繁殖が期待される。
事務所によると、越冬したのは栃木県那須町の動物園「那須どうぶつ王国」で育った雌で、野生の雄と一緒にいた。環境省職員が23日に中央アルプスで確認した。
飼育場所と生存を確認した地点との標高差は千メートル以上あり、事務所の担当者は「環境の変化に耐え、高山の厳しい冬を越えられたのはすごいことだ」と話した。
(共同)