女性向けカミソリ「miness」ヒットの秘密聞く

貝印が2024年3月に発売した女性向けカミソリのブランド「miness(マイネス)」が注目を集めている。ボディー用や腕・脚用など体の部位に合わせた商品を展開しており、特に背中用は最初の1年の出荷数が計画の2倍以上に達した。商品企画を担当した貝印の松永由香(まつなが・ゆか)さんにヒットのヒントを聞いた。(共同通信=出井隆裕記者)
「共通の替え刃のヘッドは肌の凹凸にフィットするように独自の機構を採用し、左右前後にぐるぐると動きます。5枚刃の一枚一枚が独立して動くため余計なところに刃がいかず安全できれいな処理が可能です」
背中用は長めの柄の部分が特徴的で交流サイト(SNS)で話題になった。「従来の背中用は肌の露出が増える夏の季節商品の側面が強く、消費者の認知度もいまいちでした。マイネスの発売をきっかけに初めて背中用の存在を知って『使ってみたい』という人がたくさん現れました」
価格は背中用と腕・脚用が各990円、ボディー用が1320円。替え刃は3個入りで1320円。(価格は2025年3月時点)
発売当初は脇用とデリケートゾーン用を加えた5商品を用意し、2025年春にフェース用をラインアップに追加した。
若い女性が主なターゲットだ。販売戦略の一環としてSNSでも積極的に発信。「むだ毛処理は友達同士でも話す機会が少ない領域です。『こうすればいいよ』という情報の提供で消費者の信頼を得たと思います」。松永さんは埼玉県出身の43歳。
(共同)