被団協、核抑止論「大間違い」

昨年ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表委員田中熙巳さん(92)=埼玉県新座市=が4日、東京都内で開かれた共同通信加盟社論説研究会で講演した。核抑止論を「大間違い」と述べ、日本が米国の核に依存する現状を批判した。
田中さんは、米国第一を掲げて国際協調の流れに逆行するトランプ大統領を念頭に「そういう指導者の国の核兵器に頼るのはそもそも大間違い。核抑止力が壊れてしまうことは十分起こり得ると思う」と指摘した。
3月に開かれた核兵器禁止条約第3回締約国会議への日本政府の不参加についても「核兵器をなくすことに努力するべきなのに、それをやらない」と話した。
(共同)