センサーで有名な日本セラミック

日本セラミックは超音波や赤外線センサーで国内シェアの多くを占める企業だ。本社を鳥取市に置く。今年で創業から半世紀を迎える。(共同通信=川村剛史記者)
1975年、技術者の故谷口義晴さんが当時の勤務先を退社後、鳥取市で創業。セラミックは特定の音や熱の刺激を受けると電気を発生する。その特質をセンサーに生かそうと開発に着手した。
1975年、三洋電機(現パナソニック)とテレビのリモコン用超音波センサーを共同開発。生活音を拾って誤作動を起こさないよう当時のリモコンとは異なる新技術を用いた。これを搭載して三洋が発売したテレビ「新ズバコン」は大ヒットした。
不審者の検知に超音波を役立てた防犯センサーを開発。1986年に米国の大手企業に採用されたのを機に、国内でもシェアを伸ばした。近年は駐車時に障害物を検知する装置にも活用されている。
将来の需要を見据え、赤外線センサーをいち早く開発。侵入者の警報器や照明器具の自動スイッチなど、幅広い用途に利用されている。海外でも販路を拡大し、4期連続で売上高は過去最高を更新している。
(共同)