能登の避難所、入所者ゼロに

昨年9月に能登半島を襲った記録的豪雨で設置され、唯一残っていた石川県輪島市の避難所の入所者が13日、全員退去した。昨年元日に発生した地震の避難所は既に閉じており、能登地方の避難所入所者はゼロになった。被災者の本格的な生活再建に向け、恒久的な住まいの確保となりわいの再生が課題となっている。
この日、最後の避難所となっていた輪島市立大屋小の体育館から2世帯計2人が出て、仮設住宅などへ移った。市は午後4時ごろ、避難所を閉鎖した。
地震と豪雨で自宅が半壊し、大屋小で寝泊まりしていた大工谷内口喜美さん(71)は、スタッフとハイタッチして退去した。「快適に過ごせて感謝している。自宅を早く直して、今年中には住みたい」と話した。
避難所閉鎖に先立ち、片付けの手伝いに駆けつけた輪島塗職人小路貴穂さん(53)は「復興に向けたまちづくりを行政などと一緒にしていきたい」と意気込んだ。
県によると、豪雨ではピーク時、輪島市や珠洲市など県内9市町の避難所108カ所に計約1500人が身を寄せた。
(共同)