米の関税交渉主導権掌握を懸念

トランプ米大統領が交流サイト(SNS)で対日関税交渉への出席を表明したことを受け16日、日本政府から困惑の声が相次いだ。関係者は「完全に想定外だ」と驚きを隠さず、交渉の主導権を握られかねないと懸念を強めた。日本から出席する赤沢亮正経済再生担当相には防衛省から同行していないといい「赤沢氏が対応しきれるか不安だ」との動揺も広がった。
石破茂首相は同日夜、林芳正官房長官、岡野正敬国家安全保障局長らと公邸で対応を協議した。林氏は終了後、記者団に「首相を交え、新たな状況に対する準備をした。いろいろな準備をした。赤沢氏ともコミュニケーションを取れている。万全の準備で臨んでいただきたい」と述べた。
官邸筋は取材に「とんでもない歓迎だ。事務方は準備に大わらわだ」とうめいた。トランプ氏が防衛負担について話し合う考えを示したことから「外務、防衛両省も忙しくなるかもしれない。明日は重要な1日になる」と指摘した。
(共同)