「貿易戦争は世界秩序を破壊」

【プノンペン共同】中国の習近平国家主席は17日、東南アジア歴訪の最後の国カンボジアを訪問し、フン・セン上院議長と会談した。米国の高関税措置を念頭に「貿易戦争は多国間貿易システムを損ない、世界経済の秩序を破壊する」と訴えた。インフラを含む対カンボジア投資にも触れ、両国関係の強化を図った。新華社などが報じた。
習氏は、首都プノンペンを流れるメコン川とタイ湾を結ぶ「フナン・テチョ運河」建設への支援を表明。インフラ投資を通じてカンボジアへ影響力を強めたい狙いだ。
習氏のカンボジア訪問は2016年10月以来。フン・セン氏の長男フン・マネット首相とも会談した。
習氏は17日、プノンペンで国王と面会。両国の核心的な利益を守るために支え合い「公正や正義を守るための協力」を呼びかけた。
外交筋によると、両国は他に、サプライチェーン(供給網)の強化や人工知能(AI)、観光分野での協力強化などをうたった40近い文書に署名、協力を深めた。
中国は17日、習氏が訪問を終えたマレーシアと共同声明を発表した。
(共同)