佐世保の比戦没者追悼、縮小へ

太平洋戦争で捕虜となりフィリピンの収容所で亡くなった日本兵や、引き揚げ途中に命を落とした市民ら約6500人の遺骨が眠る長崎県佐世保市の釜墓地で20日、追悼式が営まれた。参列した遺族は取材に「ここに父がいるのが悔しい」と涙ぐんだ。遺族の高齢化や戦後80年の節目となったことを踏まえ、来年から規模を大幅縮小する。
1949年、フィリピンからの引き揚げ船「ぼごた丸」が佐世保市の浦頭港に入港。帰還した遺体が荼毘に付され、釜墓地に祭られた。身元が判明しているのは581人にとどまる。
追悼式は近年、県や佐世保市、地元護持会でつくる実行委員会が主催してきたが、来年は護持会単独で開催する。
(共同)