価格転嫁、中小企業でも



全国の中小・零細企業約4千社のうち75%が原材料費の高騰などを踏まえ価格転嫁ができたと答えたことが25日、大同生命保険の調査で分かった。2年ほど前と比べ5ポイント上昇。中小企業は大企業に比べ価格転嫁が遅れやすいが、販売先の理解が進み、引き上げにつながっているようだ。
調査では回答企業の23%が「十分な引き上げを実施」、52%は「十分ではないが実施」と答えた。一方、24%が「交渉中」で、「交渉するも引き上げできず」も1%あった。
直近1年間で原材料費などのコストが上昇した企業を対象にした調査では、上昇分に対し販売価格の引き上げが2割未満にとどまっていると答えた企業が40%、5割以上の引き上げができたのは43%だった。
企業からは「店頭の見せ方や販売ルートを工夫して価格を上げたことで、売り上げも順調」(北海道の製造業)や「人件費までは上乗せできていない」(関西の製造業)との声があった。
調査は3月。価格転嫁の質問には3775社が、コスト上昇に対する価格の引き上げには2665社が回答した。
(共同)

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