【北京共同】北朝鮮メディアは３０日、同国のミサイル総局が２８、２９の両日に５千トン級の新型駆逐艦に搭載された巡航ミサイルなどを試射したと報じた。金正恩朝鮮労働党総書記が視察し「海軍の核武装を加速させるための選択をする時期が来た」と述べ、担当部門に指示を与えた。具体的な内容は不明。
この駆逐艦は同国西部の南浦市の造船所で建造され、２５日に進水式が開かれたばかり。韓国メディアは、駆逐艦は核弾頭を搭載した複数種類のミサイルを運用し、海上での発射が可能だとの軍事専門家の分析を伝えている。弾道ミサイルも装備可能とされるが、今回は発射されていない。
軍事分野に詳しい外交筋は、海上では艦船の索敵能力が重要で、ミサイル攻撃が実際にどの程度の脅威になるかは駆逐艦のレーダーの性能次第だという見方を示した。駆逐艦にはロシア製と似た兵器も確認されている。
巡航ミサイルのほか対空ミサイルや１２７ミリ艦砲、電子戦用の障害兵器も試射し、国防科学院や探知電子戦総局が立ち会った。視察には金氏の娘も同行した。
（共同）