戦闘機開発、インドに参画を打診

政府が、英国、イタリアの3カ国で進める次期戦闘機の共同開発を巡り、インドに参画を打診していたことが分かった。参加国を増やすことで、巨額の開発費用の負担軽減を期待する。南アジアの大国であるインドとの安全保障連携を強める狙いもある。日本政府筋が30日明らかにした。
ただインドは係争地を巡りパキスタンと軍事衝突する懸念があるほか、ロシアと伝統的な友好関係にある。戦闘機の共同開発に国内外の理解が得られるかどうかは見通せない。
政府関係者が2月にインドを訪問。同国の当局者に日英伊の開発計画「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)」について説明し、参画を提案した。モディ政権は製造業振興のため「メーク・イン・インディア(インドで物をつくろう)」を掲げ、兵器の国内製造の強化を図っており、日本側の提案に関心を示したという。
日本はインド太平洋地域の安定に向け、インドとの安保連携を重視。自衛隊とインド軍の共同訓練や外務・防衛閣僚協議を実施している。
GCAPを巡っては、サウジアラビアも参画を模索している。
(共同)