米国、対ロシア追加制裁を検討

【ワシントン、キーウ共同】米政権がロシアに対する新たな経済制裁の準備を完了し、トランプ大統領の決断を待っていると2日、ロイター通信が報じた。ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、トランプ氏と4月下旬にバチカンで行った会談で対ロ制裁問題を協議し「非常に力強い言葉」を受け取ったと地元メディアに明らかにした。
トランプ氏が追加制裁を承認すれば、ウクライナとの和平実現に向けた圧力強化となる。
米政府はウクライナとの資源共同開発を柱とする経済協定に署名し、同国との緊密な関係維持を打ち出したばかり。和平を妨げているのはロシアとの見方が強まりつつあり、関係筋は「ロシアへのさらなる懲罰的行為」として追加制裁を検討していると述べた。
制裁の対象は、ロシア政府系天然ガス企業ガスプロムを含む、天然資源と銀行部門の主要組織。詳しい内容は明らかになっていない。
一方、米政府は2日、ウクライナへの対外有償軍事援助として、F16戦闘機の訓練と維持、関連装備の売却を承認し、議会に通知したと発表した。総額は推計約450億円。
(共同)