カナダは「売り物ではない」

【ワシントン共同】トランプ米大統領は6日、ホワイトハウスでカナダのカーニー首相と会談し、カナダを併合したい考えを改めて表明した。カーニー氏は「売り物ではない。永遠に売ることはない」と強調。トランプ氏は「絶対ないとは言えない」と反論し応酬となった。両首脳の対面会談は初めて。関税を巡る議論も平行線をたどった。
トランプ氏は記者団から「カナダは米国の51番目の州になるべきか」と問われ、「カナダの市民にとって大規模な減税や軍事力の提供といった多大な利益がある。素晴らしい結婚になる」と持論を展開した。
カーニー氏は「不動産の世界では決して売らない場所がある」と指摘、ホワイトハウスもそうだと皮肉った。同時に「両国は歴史上、協力する時こそ強くなる」とも語り、互恵的な関係を築くべきだと訴えた。
カーニー氏は3月中旬に就任。4月下旬の総選挙で「反トランプ」を訴え、自由党を勝利に導いた。今回の会談では冷静な口調を貫いてトランプ氏との決定的対立を回避しつつ、決して引かない姿勢をカナダ国内向けにアピールした。
(共同)