報道受け障害年金ひそかに再判定

国の障害年金を不支給とされた人が2024年度に増えた問題を巡り、日本年金機構が検証のため、不支給と判定したうち千数百件について内部でひそかに判定をやり直していたことが25日、関係者への取材で分かった。通常、再判定することはなく、異例の措置。
年金機構は取材に対し「そうした事実はない」と否定しているが、共同通信は再判定を行っていることを示す内部文書を確認した。職員からは「機構の回答は虚偽だ」との声が出ている。
共同通信は3月、障害年金の申請代行を専門に扱う社会保険労務士の協力で実施した調査の結果を報道。不支給判定が24年に急増した可能性を指摘した。
機構の関係者によると、これを受け障害年金センター長が4月上旬、不支給のうち千数百件について判定をやり直す方針を表明。部署ごとに一定数を抽出して再判定した。
センター長は4月中旬、取材に対し再判定の方針を示したことを否定。一方で「不支給が増えたことは認識しており、件数は決めていないが、抽出して検証・分析する必要はあると思っている」と話していた。
(共同)