名古屋市は２日、同市名東区の住宅街で見つかった国の特別天然記念物ニホンカモシカの捕獲作業を中止すると明らかにした。危害を加える恐れがない限り捕まえない方針だったが、後ろ足をけがしており、自力で山に戻るのは困難と判断。同日夜、捕獲すると発表したものの、夜間で現場が暗くなり、作業が難しいとして、中止した。
市は、３日以降に捕獲の可否を検討するという。捕獲できた場合は、同市の東山動植物園で治療するなどした後、山間部へ放獣する。市によると、見つかったニホンカモシカは若い個体とみられることから、負担の大きい麻酔の使用を避ける方針。長時間、姿を見せている公園内で複数の市職員が網で捕まえる方法を想定している。
（共同）