米政権、意思疎通回復図る

【ワシントン、北京共同】韓国大統領選で李在明氏の当選が確実になったことを受け、トランプ米政権は停滞した米韓間の意思疎通を回復させたい考えだ。中国の習近平指導部は中韓関係の改善を図り、日米韓の連携にくさびを打つことを狙う。北朝鮮は主敵と位置付ける韓国と距離を置く姿勢を強めている。
トランプ政権は相互関税の上乗せ分を発動する7月9日までに、韓国への追加関税撤廃と両国間の産業協力を組み合わせた「パッケージ合意」を目指すことで韓国側と4月に大筋合意。政治空白解消を機に、関税交渉を加速させることを狙う。
米国と対立する中国は、韓国で今秋開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議への習国家主席の出席を検討している。日米との連携を重視した尹錫悦政権とは関係が冷え込んでいたが、トランプ政権発足を控えた昨年11月、APEC首脳会議が開かれたペルーで習氏が尹大統領(当時)と2年ぶりに対面で会談し、関係安定に意欲を見せた。
(共同)