米大統領、ガザ戦闘の終結要求か

【エルサレム共同】イスラエルメディアは10日、トランプ米大統領が9日に実施したイスラエルのネタニヤフ首相との電話会談でパレスチナ自治区ガザの戦闘終結を求めたと報じた。事実なら、戦闘長期化と人道支援制限を受け、国際社会でイスラエル批判が強まる中、擁護してきたトランプ氏の直接の圧力に、ネタニヤフ氏がどのように対応するかが焦点となる。
報道によると、トランプ氏はネタニヤフ氏に、ガザの戦闘が終われば「イランやサウジアラビアとの交渉に有益だ」と指摘した。トランプ政権はイラン核問題を巡り同国と協議を続けるほか、イスラエルとサウジの国交正常化も目指している。
イスラエルはイスラム組織ハマス壊滅と全ての人質解放を求め、ガザで地上侵攻を続けている。米国などが仲介する停戦交渉でハマスは恒久停戦を求めるが、イスラエルは一時的な停戦を主張し、溝は埋まっていない。
ガザでは、イスラエルが5月中旬までの約2カ月半、支援物資搬入を停止した影響で人道危機が深刻化している。
(共同)