サミット、中東情勢が中心議題

【バンフ共同】カナダ西部カナナスキスで16日開幕の先進7カ国首脳会議(G7サミット)は、緊張が高まる中東のイスラエルとイラン情勢が「中心議題」(スターマー英首相)になる。沈静化を求める共同声明の採択を目指す機運が生じているが、日本はイスラエル寄りの欧米と「異例の距離」(フランスメディア)を置き、立場のずれも露呈しそうだ。
歴史的にイランと友好関係を築いてきた日本の石破茂首相は、イスラエルによるイラン攻撃を「到底許容できない」と強く非難し、欧米とは一線を画している。
トランプ米大統領は5月、イラン核問題を巡る米イランの協議が続いているとして、イスラエルに自制するよう伝達していたが、最終的にイランへの攻撃を了承。今月13日にイスラエルがイランを空爆すると、イスラエルの攻撃は「成功」だったとし、イスラエル支持の姿勢を鮮明にした。
欧州各国もイランの核兵器開発を非難する立場は同じだ。ただ中東と地理的に近い欧州は情勢悪化を懸念。各国は緊張緩和を強く求める。
(共同)