尿を調べて超早期の肺がん発見



名古屋大発のバイオベンチャー「Craif(クライフ)」は16日、尿を使ってがんの可能性を調べる検査キットを北海道岩内町で100人に配布したところ、60代女性で超早期の「ステージ0」の肺がんが見つかり、手術で切除できたと発表した。大腸がんと膵臓がんでは、がんになる前段階の病変を計6人で見つけた。
検査キットは、細胞が放出する「マイクロRNA」という微小な生体分子を検知する仕組み。採取が簡単な尿から、がん特有のマイクロRNAを検知でき、自覚症状もない早期のがんも見つけられると期待される。膵臓や肺など最多7種のがんのリスクを一度に判定できる。
クライフは2024年3月、北海道大などと協力し、がん検診の受診率が約6%と低い岩内町で、5年以上肺がん検診を受けていない60歳以上の人を対象に検査キットを無料配布。その結果、21人が、がんリスクが高いと判定された。
肺では、リスクがあるとされたうちの3人が精密検査を受け、うち1人で腫瘍が見つかった。手術で切除した結果、ステージ0のがんだった。
(共同)

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