「平和の礎」刻銘者紙面に

 「平和の礎」に刻まれた沖縄戦犠牲者らの名前を載せた沖縄タイムスの朝刊紙面
 「平和の礎」に刻まれた沖縄戦犠牲者らの名前を載せた沖縄タイムスの朝刊紙面


沖縄タイムス社(那覇市)は、沖縄県糸満市の平和祈念公園にある石碑「平和の礎」に刻まれた太平洋戦争末期の沖縄戦犠牲者ら計24万2567人の名前を朝刊紙面に載せる企画を実施中だ。「読者や県民と共に不戦の誓いを新たにしたい」としている。
掲載は10日付紙面から始め、沖縄戦の組織的戦闘が終結したとされる「慰霊の日」前日の22日付まで。1日4ページずつで、計52ページ。今年追加で名前が刻まれた342人分も反映した。
常用漢字ではない氏名もそのまま載せ、出身地別にまとめた。全ての紙面を広げて並べると、平和の礎の風景や、沖縄戦の悲劇を描いた曲のタイトルとしても知られる月桃の花が浮かび上がる。
昨年12月の紙面で、米軍が沖縄本島に上陸した1945年4月1日以降に起きた米兵の性暴力事件などを一覧にしたところ読者からの反響が大きく、今回の企画のきっかけになったという。同社の粟国雄一郎社会部長(51)は「刻銘は単なる名簿ではない。いかに多くの人が亡くなったか表現したかった」と述べた。
(共同)

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