米軍、1万キロ超飛行で急襲

米軍は22日、イラン核施設の攻撃にB2戦略爆撃機を7機投入し「真夜中の鉄つい」作戦と名付けた。米本土の基地から1万キロ以上離れた標的まで一度も着陸せず往復し、作戦は約37時間に及んだとみられる。トランプ大統領は「見事な軍事的成功」を収めたと誇った。
B2はレーダーに映りにくいステルス性を備え「スピリット(霊)」の愛称で呼ばれる。ステルスは英語で「隠密」を意味する。今回の攻撃に使われた約13トンの特殊貫通弾(バンカーバスター)を唯一運搬できることからも注目されていた。
米軍が運用するB2は約20機で、中西部ミズーリ州のホワイトマン空軍基地に配備している。B2は同基地を離陸して片道18時間かけて飛行し、中部のフォルドゥやナタンズの核施設への攻撃を現地時間未明に開始した。空中で給油を受けながら大西洋を往復した。
作戦では巡航ミサイル「トマホーク」も数十発撃ち込み、B2を含め計125の航空機が参加した。
B2は1機21億ドル(約3千億円)に上り、世界で最も高価な軍用機とされる。核兵器搭載も可能だ。
(共同)