米と中ロ、国連安保理で非難応酬

【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は22日、米国によるイランの核施設攻撃を協議する緊急会合を開いた。ロシアや中国などは「国際法違反だ」と非難したが、米国は「イランの核兵器保有は許されない」と正当化し、激しい応酬となった。イランのイラバニ国連大使は、イランの核兵器保有を阻止するためだとする米国の主張は「でっち上げだ」と語り、報復を警告した。
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は、米軍が攻撃したイラン中部フォルドゥの地下核施設の損傷程度は不明だとした。
会合冒頭、国連のグテレス事務総長は「報復の連鎖に陥る危険に直面している」と危機感を表明。イランにIAEAによる十分な査察受け入れを求めた上で、各国に対し緊張緩和に向けた外交努力を要求した。
米国のシェイ国連臨時代理大使は、イランが報復した場合は「壊滅的な」反撃措置を取るとけん制した。一方、ロシアのネベンジャ国連大使は米国を批判。中国やパキスタンと協力して、イランを巡る衝突の即時停戦を求める決議案を近く採決すると表明した。
(共同)