タイ首相退陣求め2万人

【バンコク共同】タイの首都バンコクで28日、ペートンタン首相の退陣を求める集会が開かれた。タイ警察によると計約2万人が集まった。5月28日にタイとカンボジアの国境で交戦が発生してから1カ月。戦闘は短時間で終結したが、両国は国境の閉鎖などでけん制を続け、経済にも影響が出ている。タイではペートンタン氏の「弱腰」姿勢に批判が噴出。政局が混迷している。
反タクシン元首相派団体などが中心部の戦勝記念塔周辺に集まり、タクシン派政権が2023年に発足して以降で最大規模の反政府集会になった。参加したノンタノンさん(46)は「軍のクーデターを望みたくはないが、政治不信が募っている」と怒りを込めた。
ペートンタン氏の父親のタクシン氏は政界に影響力を持ち、カンボジアの実力者フン・セン前首相と深い親交がある。戦闘でカンボジア兵1人が死亡したが、偶発的な発生で、当初は両者のパイプで沈静化するとの楽観論があった。
(共同)